ドローンで茶園が変わる
2025-12-09 16:23:16

茶園の被覆作業をドローンで革新!AutoCoverの挑戦

茶園の被覆作業を革新するAutoCover



愛知県名古屋市に本社を置くAutoCover株式会社が、茶園の被覆作業をドローンで自動化する技術を開発しました。この技術は、農林水産省が策定した「スマート農業技術活用促進法」に基づく開発供給実施計画に採択され、農業界では初の試みとなります。茶業界は深刻な人手不足に直面しており、AutoCoverはこの問題を解決するための新しいアプローチを提案しています。

茶園被覆の背景



茶園の被覆作業は、高級茶の栽培において欠かせない工程です。具体的には、黒い遮光資材(寒冷紗)で茶園全体を覆う作業で、この作業の負担は次のような課題から生まれています。

1. 重労働と危険性:足場の悪い急勾配地での作業が多く、雨天時には資材が重くなり、高齢化が進む中での作業は事故のリスクが高いです。
2. 資材の固定:手作業での固定が必要なため、機械化が困難で、栽培面積の拡大にもブレーキがかかります。
3. 人手不足:作業は短期間で行う必要があり、繁忙期の人員確保が毎年の課題となっています。

AutoCoverの解決策



AutoCoverは、こうした課題に対し、「デジタルツイン技術」と産業用ドローンを融合した解決策を提供しています。以下にその主な機能を紹介します。

1. 地形の3Dデータ化と最適ルート設計


AutoCoverは、LiDAR技術を利用し、茶園を高精度で計測します。これにより、地形や畝の形状をデジタル空間に再現し、安全かつ効率的な飛行ルートを自動的に生成します。

2. 自動展開・巻取りの独自アタッチメント


物流ドローンに搭載した独自開発のアタッチメントにより、資材の展開や巻取りが自動で行えるようになります。この点は、特許出願中です。

3. 大幅な省力化


従来の手作業に比べて、労働時間を約80%削減できると試算しています。これまで数日かかっていた作業が数時間内で完了するため、少人数での運営が可能になります。

スマート農業技術活用促進法とは


今回の認定を受けて、AutoCoverは公的な支援を受けられることになります。このことによって、開発スピードの向上が期待され、社会実装へ向けた体制を強化します。

今後の展望


2026年には愛知県と京都府の茶園での現場実証を開始し、2027年からは他県にもサービスを拡大していく計画です。将来的には、他作物への応用や、中山間地の農業全体を支えるスマート農業プラットフォームの構築を目指しています。

また、愛知県内の製造業パートナーと協力し、愛知の技術で茶業を支えるエコシステム作りにも挑戦する予定です。

AutoCover株式会社の概要


AutoCoverは2024年11月に設立されたスタートアップで、ドローンを利用した農業作業の自動化を支援しています。ホームページはこちらです。

この革新的な取り組みにより、未来の農家は重労働から解放され、持続可能で魅力的な農業の実現に一歩近づくことでしょう。


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会社情報

会社名
AutoCover株式会社
住所
名古屋市昭和区折戸町3-32-3
電話番号
080-3228-5014

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