ケベック産メープルシロップ、2024年は記録的な収穫量！2億3900万ポンドを達成

ケベック産メープルシロップ、2024年は記録的な収穫量！

カナダ・ケベック州産のメープルシロップは、2024年、記録的な収穫量を達成したことが明らかになりました。ケベック・メープルシロップ生産者協会（QMSP）が発表したデータによると、今年の収穫量は2億3900万ポンドに達し、生産額は約7.5億ドルにものぼります。

これは、過去最高記録を更新するものであり、ケベック州のメープル生産者が、厳しい気候変動や原材料費の高騰にも負けずに努力を続けた結果と言えます。

豊作の裏には生産者の努力と課題が

QMSPのリュック・ゴーレ会長は、「量だけでなく品質もすばらしいものだった」と収穫への喜びを語りました。しかし、その裏には生産者たちの苦労も。近年、気候変動の影響で収穫量が不安定になっていることに加え、原材料費や金利の上昇といった経済的な課題も深刻化しています。

特に2023年は不作に見舞われ、世界中でメープルシロップ不足が懸念されました。QMSPは、この事態を受け、戦略的備蓄プログラムを活用する一方で、新規および既存の生産者にタップ（蛇口）の割り当てを追加することで対応しました。

豊作がもたらす新たな課題

今年の豊作は、世界中のメープルシロップ需要を満たすことができる一方で、新たな課題も生み出しています。それは、余剰分のメープルシロップの在庫管理です。

QMSPでは、生産量の安定化を図るため、毎年一定量を戦略的に備蓄しています。しかし、備蓄されたメープルシロップは売れるまでその対価が支払われないため、生産者にとっては財政的な負担となります。

ゴーレ会長は、「気候変動が生産に大きな影響を与えているため、政府による備蓄戦略への資金面での支援が必要」と訴えています。

メープル産業の未来

QMSPは、ケベック州のメープル産業を代表する組織として、今後も生産者の利益を守るために活動していきます。

近年、メープルシロップの需要は世界的に高まっており、ケベック州のメープル産業はさらなる発展が期待されます。しかし、気候変動や経済的な課題といった困難も依然として存在しています。

QMSPは、生産者と協力し、これらの課題を克服することで、ケベック産メープルシロップが世界中の人々に愛される商品であり続けることを目指しています。