新ブランド『NOT WAGASHI』が提案する新しい菓子の楽しみ方

新ブランド『NOT WAGASHI』がもたらす新たな美しさ

日本の伝統的な和菓子文化に新風を吹き込むべく、ナショナルデパート株式会社が新たに設立したブランド『NOT WAGASHI』が、11月16日より『クリスタルチーズサンド』と『HISLEY（ヒスレー）』を発表します。これらの製品は、ただのスイーツに留まらず、現代の感性を目覚めさせる新たな美の形を提示するものです。その楽しさと驚きについて深入りしてみましょう。

和菓子を否定する新しい試み

『NOT WAGASHI』は、和菓子という言葉の背後にある文化的意味を再設計しようとする試みです。従来の和菓子が持つ「時間や記憶を包む器」という役割から、今度は「存在そのものを提示するオブジェクト」としての新しい視点が加わります。特に注目すべきは、透明な「クリスタルチーズサンド」。これは、透き通る美しさを持つ錦玉羹のシェルに、塩味のクリームチーズを挟んだ新感覚のスイーツです。一般的なサンド系スイーツの弱点である、クリームやソースがこぼれる心配は無用です。

形の感覚を呼び覚ます

クリスタルチーズサンドは、光を通す素材と吸う素材が対峙し、味覚を凌駕する美的体験を提供します。この菓子は、食べる人に“形の感覚”を感じさせることで、単なる食事を超えた美学を体験させることを目的としています。光が透過することで、食べ物としての味わいが構造そのものに還元され、それだけで新たな視覚的ストーリーを持つのです。

サプライズが詰まった新作スイーツ

続いて、もう一つの注目商品『HISLEY（ヒスレー）』は、「秘すれば花」という能の思想をインスパイアにしたスイーツで、「見せない」というテーマが中心です。高濃度の生クリームをあんこで包み込むことで、洋菓子でも和菓子でもない新たなカテゴリーを形成しています。これは、「NOT WAGASHI」が和菓子について外側から新たに見直す運動であるのに対し、HISLEYは内面的な美しさを形にする試みとして定義されるのです。

新しい価値を秘めたヒスレー

HISLEYは、可視性と不可視性を共存させ、心に響く菓子の新しい可能性を追求しています。現代人の感情にどのようにアプローチできるのか、見えることと見えないことの狭間に立ち、感性を豊かに育てる新しいお菓子体験がここにあります。

文化をどう継ぐか

『NOT WAGASHI』の理念は、文化を単に保存するのではなく、現代の感性に沿った形で継続していくことです。「なぜこの形でなければならないのか」と問うことから、私たちが求める新しい「菓子」の形が見えてきます。和菓子は日本の文化の象徴であり、その象徴を一度分解し再構築することで、私たちは新しい継承の道を探っています。