東京都の広報研修
2026-08-25 14:22:14

東京都が推進する男女平等参画社会に向けた広報研修

東京都は、令和8年7月に「東京都男女平等参画推進総合計画」を改定し、誰もが自身の生き方を性別に縛られることなく選択できる社会の構築を目指しています。この目標の一環として、都庁職員向けに「男女平等参画の視点に基づく公的広報物ガイドライン」を策定しました。ガイドラインは、広報物を制作する上で、性別によって固定された印象や役割分担を助長しないことを重視したものであり、具体的な表現の確認ポイントを示しています。

2023年8月19日(水)には、このガイドラインの内容をテーマにした実践研修「『伝わる』広報研修実践編」が開催され、約270名の都職員が参加しました。研修では、参加者がグループに分かれ、イラストの修正案を考えるワークショップなども行われました。やり取りを通し、性別の固定観念を打破するための表現が話題となり、多様性を意識した広報の重要性が再認識されました。

調査によると、メディアから「男らしい」または「女らしい」といったメッセージを感じたことのある人が約50%に達し、高校生の場合はそれが約40%にも及ぶことが報告されています。性別に基づく固定概念が、進路や職業選択に影響を及ぼす可能性があります。この問題を踏まえ、松本明子女性活躍推進監は、広報は単に情報を届けるものでなく、人々の意識に影響を与える力を持つと強調しました。彼女は、この研修で得た知識を日々の広報実務に活かしてほしいと伝えました。

研修の中で、一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所の守屋智敬代表理事がガイドラインの策定背景と確認ポイントを説明しました。彼は、公的広報物では、次世代の可能性を狭めるような性別に偏ったイメージを避け、目的や文脈に応じた適切な表現の選定が重要だと指摘しました。さらに、同行者と多様な視点で確認しながら情報を整理することが、広報の質を高める鍵だと強調しました。

ワークショップでは、事前に配布されたイラストを基に、参加者が性別に関連する課題点や改善策について意見を活発に交わしました。AIを活用した修正案の作成では、グループごとに異なる視点からのアイデアが出され、「登場人物のバランスを整える」や「多様な髪型や体格を描写する」といった具体的な提案がなされました。参加者たちは、自分たちの修正を紹介することで、性別に偏らない表現についての理解を深めました。

最後に、個人ワークの時間では「TOKYOオリジナルイラスト集」を利用して、各自が広報バナーをデザインする課題に取り組みました。講師は、性別の単純な入れ替えだけでなく、登場人物の人数や表現方法を工夫する重要性を強調しました。守屋氏は、このように多様な視点からの確認が重要であると励ましのメッセージを送り、参加者にさらなる学びを促しました。

この研修によって、参加した職員は、自身の広報表現を見直す具体的なきっかけを得ました。広報物の受け手に対する影響を意識し、多様な選択肢を考慮した制作の重要性を再認識し、今後にはこうした視点を日々の広報実務に反映させる決意を新たにしました。研修は、このような意識改革の素晴らしいプラットフォームとなり、さらなる平等な社会の実現に向けた第一歩であると言えるでしょう。


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