新綱島MICCAの開業
2023年10月28日、神奈川県横浜市に新たな魅力を創出する商業施設「新綱島MICCA」が開業しました。本施設は、1857年に創建された元池谷家の古民家「OMOYA」と、2棟の新築木造商業施設「HANARE 南」「HANARE 北」で構成されています。このプロジェクトは、東急株式会社、住友林業株式会社、及び再生建築研究所が共同で手掛け、多くの人々に愛される場を提供することを目指しています。
歴史と現代の調和
古民家「OMOYA」では、広い土間や縁側が当時の暮らしの息遣いを感じさせる空間を保持しています。改修の際には、その歴史的価値を最大限に引き出すべく、残すべき部分と更新すべき部分が慎重に選別されました。特に、創建以来あまり手を加えられていない南・東・西の外観や構成は、そのまま残し、耐震性能や設備を現代に合わせて強化しています。また、新綱島駅からの良好なアクセスを考慮し、北側を飲食店舗へと改装しました。
一方で、新しく建設された「HANARE」シリーズは、純木造の2階建て低層商業施設となっており、古民家の伝統的な建築要素を巧みに引き継いでいます。深い軒下と連続する木の柱によって、内と外の空間が一体感を持つ「縁側」のような感覚を創出しています。駅前の高層ビルと古民家の間に位置することで、都市の新旧をつなげる役割を果たしています。
環境への配慮と未来への展望
この施設は、環境にも配慮して設計されています。木材を多く使った構造は「エンボディドカーボン」を34%削減し、約829.1m³の木材を使用することで、703.31tものCO₂を固定しています。これは、建設から解体時までのCO₂排出を苦労して軽減するための努力が反映されています。
さらに、開業を記念して寄贈された枝垂れ桜「太閤千代しだれ®」は、その美しい花姿で地域の景観を引き立て、人々に潤いを与えるでしょう。住友林業は、伝統的な桜の品種を維持し、環境価値を高めることに努めてきた実績があります。
地域の憩いの場としての役割
「新綱島MICCA」は、古民家の文化を身近に感じられる場所を提供すると同時に、地域に去ることなく人々が集う憩いのスペースを創出することを目指しています。来訪者は古民家と低層商業施設の空間を自由に行き来でき、より深い交流と発見を促します。
経済の活性化と地域の魅力向上を図りながら、綱島の歴史と文化を引き継ぐ拠点として、新たな交流の場となることが期待されています。
この「新綱島MICCA」が、地域に新たな息吹を吹き込み、訪れる人々に愛される存在になっていくことを願っています。