木更津高専が国交省と共に学んだ“橋を守る技術”
千葉県の木更津工業高等専門学校、通称木更津高専は、国土交通省の協力の下、2023年に「橋梁点検学習会」を実施しました。この取り組みは、環境都市工学科の4年生が主に参加し、橋梁維持管理の重要性とそれに必要な技術を体験的に学ぶことを目的としています。
現場でのリアルな体験
学習会は木更津市内の国道16号にある長須賀高架橋を会場に行われました。学生たちは普段利用する橋を、点検の観点から見ることで、インフラがどのように支えられているかを実感しました。学習内容には、高所作業車を使用した近接目視点検、ドローンを使った点検支援技術、非破壊検査、さらにVR体験も含まれており、実践的な学びが用意されていました。
様々な技術を駆使した点検
高所作業車を用いた視覚的な点検では、学生たちが近くで橋を観察しました。特に、目視による「浮き」の判断が非常に重要であることを実感し、技術の奥深さに触れる良い機会となりました。また、ドローンの使用による様々な点検手法も体験しました。参加した学生は、ドローン画像を3Dデータとして処理する技術に驚きを隠せない様子でした。
プロからの貴重なアドバイス
国土交通省千葉国道事務所や株式会社建設技術研究所からの専門的なアドバイスも、学生にとって励みとなりました。最新の点検技術の紹介や、進路に関するアドバイスを受ける中で、インフラ支援に対する責任感ややりがいを感じました。このような実践的な学びは、将来の技術者としての目標設定にも大きな影響を与えたでしょう。
学生の声
参加した学生たちは各々の体験を振り返り、「高所作業車での視察が大変貴重だった」「ドローンの機能や技術の奥深さに驚いた」「土木分野にもVR技術が活用されていることに気づいた」「技術者不足が懸念される中、このような体験は重要だ」と、多くの感想を述べていました。実際の現場に触れることで、彼らは技術者としての自覚と責任感を芽生えさせました。
地域貢献と未来の展望
木更津高専は、今後も地域密着型の教育プログラムを運営し、インフラ維持管理や防災に貢献する人材を育成していく方針です。学生たちには、これからも現場のリアルを体感する機会を提供していくことで、彼らの進路やキャリア形成に寄与していきます。
木更津工業高等専門学校とは
木更津工業高等専門学校は、1967年に設立され、約58年間にわたり多くの卒業生を輩出しています。本校は広範な教養を基本に、国際的な視野を持った創造的エンジニアの育成を使命としています。今後も質の高い教育を提供し、社会に貢献する実践的技術者を育成することを目指しています。
参考情報
- - 所在地: 千葉県木更津市清見台東2-11-1
- - 校長: 先村律雄
- - URL: 木更津高専公式サイト