ヘラルボニー、B Corp認証の取得
株式会社ヘラルボニー(本社:岩手県盛岡市)は、公益への積極的なインパクトを追求する企業に与えられる国際認証「B Corporation™」(以下、B Corp)を取得したことを発表しました。この認証は、米国の非営利団体B Labが運営している国際的な制度で、企業が「利益」と「社会的・環境的価値」の両立を実践していることを示します。
B Corp認証の厳格な基準
B Corp認証には、ガバナンス、従業員、環境、コミュニティ、顧客の5つの分野において透明性や説明責任、高い社会的インパクトが求められます。認証を得るためには、厳密な評価基準をクリアしなければならず、一度取得すれば終わりではなく、3年ごとの再審査が行われます。これにより、企業は常に高い水準の社会的責任を維持することが求められます。
現在、世界中で102カ国以上の10,000社以上がこの認証を取得しており、有名な企業ではパタゴニアやBen & Jerry’sなどが名を連ねています。
ヘラルボニーの評価と得点
ヘラルボニーは、3年以上にわたる審査を経て、必要な「80点」を超え、「100.5点」を獲得しました。具体的な評価点数は以下のようになっています。
- - コミュニティ:28.7点
- - 従業員:34.0点
- - 顧客:13.8点
- - ガバナンス:10.7点
- - 環境:13.0点
その中でも、特に高く評価されたのは「コミュニティ」分野で、創業以来の「作家ファースト」という理念が反映されたものです。これは、福祉施設や作家の家族、パートナー企業との信頼関係を構築することを重視した取り組みの成果と言えるでしょう。
作家ファーストの取り組み
ヘラルボニーでは、職種の垣根を越えて、社員が作家や施設と直接連携する「担当制度」を導入し、長期的な信頼関係の構築を大切にしています。プロジェクトごとに、作家や施設に対し企画の背景や意図を共有し、すべての取り組みで同意を得て進行することを基本としています。
この企業は、一方的に価値観を押し付けるのではなく、どのようにすれば作家の想いを正しく伝えることができるかを常に考え続け、信頼関係を築いています。この姿勢は、今後も事業の拡大に伴って原点として大切にしていくとしています。
環境分野への取り組み
また、「環境」分野においては、2024年6月に「責任あるものづくり宣言」を発表し、持続可能なものづくりに向けた意識を新たにしています。商品の製造からお客様への提供までの過程における環境負荷を低減するため、原材料調達や物流など、すべてのステークホルダーと連携していくとしています。
B Corpコミュニティからの期待
B Market Builder Japanの宮下氏は、ヘラルボニーによるビジネスモデルが障害のある方々に与える影響や、その認証に対する期待について言及しました。ビジネスを通して、障害者を支援の対象から、対等な作家として位置づけることへの評価が行われ、昆虫経済の実現に向けた共に進む期待が寄せられています。
経営陣からのメッセージ
ヘラルボニーの代表取締役 Co-CEO、松田 崇弥氏と松田 文登氏は、この認証を7年の信頼関係の結果であり、今後もこの取り組みを続けていくことを約束しました。ビジネスを通じて、利益と同時に社会的な価値も生み出していく未来を目指しています。
このB Corp認証は、彼らにとってのスタートであり、今後の活動においても「誰のためか」を問い続けていくとのことです。