今治市の防災訓練で「Hec-Eye」を活用した情報共有システムの実証

今治市の防災訓練でHec-Eyeを活用した取り組み

2025年9月27日、愛媛県今治市にて開催された「令和7年度今治市総合防災訓練」では、株式会社リアルグローブが提供する遠隔情報共有システム「Hec-Eye」を用いた実証が行われました。この訓練は、地震や風水害など多様なリスクを抱える今治市の防災体制強化を目的に、実施されました。

今治市の災害リスク

今治市は南海トラフ巨大地震の影響を受けやすく、それに伴う風水害や火災などのリスクも顕在化しています。本市は、主要な交通路であるしまなみ海道の玄関口として、災害時の緊急輸送路の役割が求められる一方、島しょ部特有の課題も抱えています。特に、急峻な山が迫る地形から孤立が生じるリスクが高く、過去の大雨や山林火災による教訓が重要視されています。

訓練の目的と内容

本訓練は、災害発生時に防災関係機関と地域住民が一体となって適切な応急対策を講じるための意識啓発と防災体制の充実を目的としています。訓練は上浦多々羅スポーツ公園にて行われ、地域防災計画に基づいた災害想定がなされました。

Hec-Eyeの役割と活用

リアルグローブは、「Hec-Eye」を用いて現場の情報収集や伝達、共有の役割を担いました。事態発生直後には、ドローンを使って取得した映像やGPS情報をリアルタイムで指揮本部に集約し、迅速な判断を下せる環境を整備しました。これにより、離島や山間部の災害状況を、机上の情報だけでなく「現場からの視点」で確認することが可能となりました。