前田工繊、2025年6月期第1四半期決算は大幅増収増益!
2024年11月14日、前田工繊株式会社は2025年6月期第1四半期(2024年7月1日~2024年9月30日)の決算を発表しました。発表によると、売上高は前年同期比13.6%増の156億5900万円、営業利益は同33.9%増の36億3200万円、経常利益は同22.9%増の33億4700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同23.4%増の22億9400万円と、大幅な増収増益となりました。
この好決算の背景には、大きく分けて2つの事業部門の貢献があります。1つ目は、公共事業関連が中心の「ソーシャルインフラ事業」、そして2つ目が、自動車関連や産業資材関連が中心の「インダストリーインフラ事業」です。
ソーシャルインフラ事業:堅調な推移
ソーシャルインフラ事業では、盛土補強材の販売回復や、河川護岸材、海洋土木製品、景観資材の堅調な販売が売上増に貢献しました。利益面では、製造原価の削減と原材料価格の高騰に対応した販売価格への転嫁が奏功しました。一方で、不織布関連製品は、自動車資材向け販売の回復傾向や医療・衛生資材の受注増加にも関わらず、価格改定時期の遅れにより利益は厳しい状況でした。
子会社である未来のアグリ株式会社(獣害対策製品、園芸用ハウス、農業資材)は、獣害対策製品の受注は堅調でしたが、園芸用ハウスや酪農用製品の受注が伸び悩み、売上・利益ともに前年同期を下回りました。一方、未来テクノ株式会社(天幕や帆布生地製品)は、一部大型案件の納入遅れがありましたが、防衛省向け製品や海洋土木製品の販売が好調だったため、売上・利益ともに前年同期を上回りました。海外子会社であるMAEDA KOSEN VIETNAM CO., LTD.も、取扱製品の拡充による安定した受注により、売上・利益ともに計画を上回る堅調な推移となりました。
ソーシャルインフラ事業全体の売上高は88億4900万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は20億6900万円(同1.9%増)でした。
インダストリーインフラ事業:大幅な増収増益
インダストリーインフラ事業では、目覚ましい成長を見せています。特に、自動車用鍛造ホイールを製造・販売する子会社であるBBSジャパン株式会社は、自動車メーカー向けOEM供給やアフター市場向け製品の好調に加え、ドイツ子会社BBS Motorsport GmbHの業績の大幅な伸長により、売上・利益ともに大きく伸びました。
精密機器製造用ワイピングクロスなどを手掛ける未来コーセン株式会社も、電力料や仕入れ価格の高騰によるコスト増加の影響を受けながらも、ワイピングクロスの売上回復により、売上・利益ともに前年同期を上回る結果となりました。
インダストリーインフラ事業全体の売上高は68億1000万円(前年同期比31.9%増)、営業利益は18億6300万円(同98.5%増)と、大幅な増収増益となりました。
今後の展望
前田工繊は、1972年の設立以来、インフラ整備・維持に貢献する企業として成長を続けてきました。「ジオシンセティックス」の総合企業として、地域の安心・安全、そして災害に強い国土づくりに貢献していくことを目指しています。今回の好決算を弾みに、更なる事業拡大が期待されます。詳細な決算内容は、同社のウェブサイトで公開されている決算短信を参照ください。