共同輸送の新時代
2024-12-12 14:21:26

共同輸送を促進するデジタルマッチングシステムの推進と課題解決への貢献

共同輸送を促進するデジタルマッチングシステムの推進と課題解決への貢献



運輸業界は近年、効率的な物流の確立が求められています。その中で、一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)は、「WG05A動態管理プラットフォームの社会実装と活用」というワーキンググループを主導し、共同輸送データベースの構築に向けた取り組みを進めています。このシステムは、運送業者や荷主企業、さらにはサポート企業との協力を基に、業界の枠を越えた新たな共同輸送の形を実現することを目指しています。

この度、物流効率化を図るための「物流効率化法」が改正され、荷主と運送業者には運転者一人当たりの運送貨物の重量の増加を図るための努力義務が課せられました。具体的には、複数の荷主が協力し、共同配送の促進や、帰り荷の確保に向けた適切なリードタイムの設定を行う必要があります。これは、物流の効率化を進めるだけでなく、トラックの積載効率を向上させるための重要な要素でもあります。

さらに、北海道では、道内事業者の物流実態を分析した結果、長距離便の帰り荷マッチングがドライバー不足に対して大きな影響を持つとされています。このことから、共同輸送データベース分科会が目指す活動は、2024年の物流問題に対する解決に大きな期待が寄せられています。

この共同輸送データベース構築に当たっては、参加企業の数を増やすことで、マッチング成功の事例が増加し、効果的な共同輸送の実現が可能になります。参加企業は、自社の輸送基本情報をデータベースに登録することで、匿名化された情報として他の事業者に公開され、共同輸送の相手を見つけることができます。このシステムは、各業種や地域を越えて簡単に候補を探せるため、物流業界全体の効率化に寄与すると期待されています。

更に本活動は、北海道においてエネルギー効率の向上を狙いとした実証事業にも採択されています。2025年のサービスインを目指し、現在は改修作業を進めている段階で、実証実験もおこなわれています。

AGC株式会社の田中真史リーダーは、共同輸送データベースの構築に向けたプロジェクトに参加している企業への感謝を示しつつ、この取り組みの必要性を強調しています。彼は、「まだユーザー数が不足している」とし、より多くの企業参加を呼びかけ、理想とするフィジカルインターネットの実現を目指していると述べています。

TDBC事務局では、本プロジェクトに興味を持たれる企業の参加を歓迎しており、さらなる発展に寄与するための協力を呼びかけています。共同輸送の推進は、単なる効率化に留まらず、より持続可能な物流と社会の実現に向けて大きな一歩となることでしょう。

お問い合わせ先


TDBC事務局
詳細な説明や問い合わせについては、TDBCのサイトのお問い合わせフォームまたはメール([email protected])でのご連絡をお待ちしております。件名は「WG05A共同輸送データベースの問い合わせ」としてください。


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会社情報

会社名
一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会
住所
東京都港区六本木三丁目2番1号六本木グランドタワー35階 ウイングアーク1st株式会社内
電話番号
03-5962-7370

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