新しい無料相談サイト『ハスノミ』の登場
今年のお盆は、家族や親族と「墓じまい」や「遺言」について話を切り出す絶好の機会です。しかし、多くの人がこれらの話をなかなか切り出せずにいません。そこに救世主のように登場したのが、僧侶と行政書士がタッグを組んで設立した無料相談サイト『ハスノミ』です。
このサイトは、看取りや人生の秋に関するさまざまな相談に対応しており、特に「死後事務」や「遺言相続」、さらには「墓じまい」に関しても手厚くサポートしてくれます。
『ハスノミ』の背景と目的
『ハスノミ』を立ち上げたのは、群馬県安中市にある曹洞宗の僧侶、古溪光大(ふるたにこうだい)氏です。彼はTikTokで18万人以上のフォロワーを持つ人気僧侶であり、今回の試みは、家族で話しづらい死後の問題についてオープンに話せる場を提供することが目的です。
ともに運営するのは、墓じまいと遺言相続に特化した行政書士の勝桂子(すぐれけいこ)氏です。
この二人は、2023年10月に設立した縁空合同会社を通じて、看取りやそれに関連する情報を市民が直接学び、相談できるプラットフォームを実現しました。
専門的なスタッフ陣
現在の『ハスノミ』の回答者は、僧侶、行政書士、葬祭カウンセラーなどさまざまな専門家が揃っています。今後さらに、看取りに関連する専門家を増やし、より多くの知識を提供することが予定されています。
また、葬祭カウンセラー認定実用講座も開講し、地域に根ざしたカウンセラーの養成を目指しています。
この講座は、2024年4月からのスタート予定であり、現在までに25名が認定されています。
お寺と葬祭の透明性を求める
古溪氏は、日本全国で葬儀やお布施に関する透明性が欠けている現状に警鐘を鳴らします。多くの人が葬儀の費用や必要な手続きに対して無知であり、そのために不適切なサービスを選んでしまう危険があります。彼は「その価格、妥当なの?」と市民が自ら考えるリテラシーを身につけることが重要だと強調しています。
『ハスノミ』は、こうした不透明さを打破し、相談者が自分たちの権利を理解し、納得のいくサービスを受けるための手助けをする場所となることを目指しています。
無料相談はどのように行われるのか
相談は無料で行えるため、気軽に利用できる点が大変魅力的です。具体的な相談内容としては「お墓の管理方法は?」「遺言をどう書くべきか?」などが考えられます。
また、サイトでは、看取りに関するさまざまなケーススタディも紹介されており、これを通じて知識を高めることができます。
都市は違っても、心の拠り所が必要
勝桂子氏は、葬儀や看取りの問題を地域の生活に根ざした形で解決していく必要性を感じています。都市部では「葬儀に僧侶を呼びたくない」という傾向も見られますが、地方ではまだ十分なコミュニケーションが保たれている場合が多いと指摘します。
各人の立場からの意見をひろう
『ハスノミ』では、専門家だけでなく、一般市民も意見を出し合える場を設けています。このコミュニティの形成が、人々が抱える不安や疑問を解消する手助けにつながるのです。
また、月例会としてZoomでの情報交換も行っており、参加者が自分の疑問を直接専門家にぶつけられる場を提供しています。
まとめ:お盆は家族と共に大切な話を
このお盆、多くの方が墓じまいや遺言に関する話を切り出せないと感じることがあるでしょう。しかし、『ハスノミ』を利用することで、基礎知識を身につけ、自信を持って話をするための第一歩を踏み出せるかもしれません。バランスよく相談できる場を持つことは、家族の絆を深めるためにも非常に重要です。
お盆の時期にこそ、心にしまった大切な話題を親族と共有し、新しい視点を持つことを大いに楽しんでください。