日本酒の新たな魅力、岩の井「単一田んぼ」シリーズ
ユニオンリカーズ株式会社が初めて手掛ける日本酒「岩の井 単一田んぼ」シリーズが発売されました。これまで世界中の高品質なワインやリキュールの輸入・販売を行ってきた同社が、今度は日本の伝統的な酒をワインのように楽しむスタイルで展開します。これにより、従来の日本酒の枠にとどまらない新たな味わいの提案がなされることとなります。
こだわりの酒米を使用
「岩の井 単一田んぼ」シリーズには、千葉県長生郡長南町で生産された高品質な酒米が使用されています。この酒米を作るのは、農家の牧野寛氏。彼は自らの田んぼで育てた米を使用し、それぞれの田んぼで一種類ずつ酒造りを行っています。このため、「単一田んぼ」と名付けられました。彼の手による酒米は、ワインのようなミネラリー感と美しい酸味が特徴で、ワイングラスで飲むことを推奨されています。
シリーズには、以下の2種類の日本酒があります。
岩の井純米大吟醸単一田んぼ五百万石
- - 容量: 720ml
- - アルコール度数: 17度
- - 精米歩合: 50%
この日本酒は、酒造好適米「五百万石」を使用。心拍が大きくて繊細な味わいの五百万石から、複雑でリッチな風味に仕上がっています。
岩の井純米大吟醸単一田んぼ玉栄
- - 容量: 720ml
- - アルコール度数: 17度
- - 精米歩合: 50%
玉栄は心拍率が低い米で、キレのよさを持ち味としています。爽やかで繊細な風味が楽しめる一品となっています。
コラボレーションの背景
このシリーズの立ち上げにあたっては、岩瀬酒造とユニオンリカーズのつながりがあり、特にスペインとの歴史的な関係が影響しています。慶長14年(1609年)、岩瀬酒造近くの御宿海岸でスペインの商船が座礁しました。この時、地元の人々が船員を救助し、その後無事に帰国したことが地元に語り継がれています。さらに、当該商船の帆柱は現在でも岩瀬酒造の母屋の梁として使用されています。
この歴史的事件を通じて、スペインと日本の交流が生まれ、その後伊達政宗の遣欧使節によって、主計として支倉常長が派遣されました。彼はシェリーの名産地であるサンルーカル・デ・バラメダにも到達しており、ユニオンリカーズにとっても縁のある地となっています。
日本酒と料理の新しいペアリング
「岩の井 単一田んぼ」シリーズは、今後日本料理だけでなく、多種多様な国籍の料理とも幅広くペアリングを楽しんでもらえるよう販路を拡大していく予定です。日本酒を新たな観点から楽しむこの機会に、多国籍な料理と合わせてその魅力をぜひお試しください。
会社概要
ユニオンリカーズ株式会社は、1987年に創業し、東京都千代田区に本社を構えています。ワインやリキュール、スピリッツの輸入販売が主な事業ですが、近年は日本酒の販売にも力を入れ、新たな市場開拓を目指しています。
詳しくは、ユニオンリカーズの公式ウェブサイトをご覧ください。