『Floating lid-R』登場
2024-08-01 23:47:11

フィジオマキナ、立命館大と共同開発した新製品『Floating lid-R』を発表

フィジオマキナが新たな溶出試験用アクセサリを発表



フィジオマキナ株式会社(本社:埼玉県越谷市)は、立命館大学薬学部の菅野清彦教授と協力して、溶出試験用の新しいアクセサリ「Floating lid-R」を6月に発売したことを公表しました。この製品は、適切な溶出試験を行うための必須アイテムとなるでしょう。

新たに開発された「Floating lid-R」は、立命館大学の研究とフィジオマキナの技術力を組み合わせた成果であり、特に医薬品の開発や品質検査において重要な役割を果たします。この製品は、従来のテスト方法の課題を解決するために設計されており、医薬品業界に革新をもたらす期待がかかっています。

溶出試験の必要性



溶出試験は、日本薬局方で定められた試験方法の一つで、医薬品の開発過程や市販後の製品品質チェックに不可欠なプロセスです。また、後発医薬品の申請においても、生物学的同等性評価を行う際に国際的に採用されています。近年では、溶出試験の結果をもとに、経口製剤の消化管からの吸収性を予測する「IVIVC(In-vitro in-vivo correlation)」研究も盛んに行われています。

しかし、これまでの溶出試験では、腸内での実際の環境を再現することが難しく、リン酸緩衝液を使用することが一般的でした。その結果、臨床結果との間に乖離が生じることが多く、実際の薬物の溶解性を正確に評価することが難しいという課題がありました。

新製品の利点



「Floating lid-R」は、これまでの溶出試験における炭酸緩衝液のpH上昇問題を解決するために考案されました。このアクセサリを用いることで、大気中での炭酸が抜けることなく、より実際の生体環境に即した条件での試験が可能になります。これにより、薬物の溶出性の正確な評価が実現され、動物試験や臨床試験におけるリスクを減少させることが期待されています。

医薬品の品質向上へ



フィジオマキナは、この革新的な製品によって医薬品の開発コストを削減し、最終的には医薬品の品質を高めることを目指しています。また、この取り組みは、患者の治療と生活の質(QOL)向上に貢献するものとされています。フィジオマキナの持つIVIVCに関する技術力と、立命館大学の研究者たちの専門知識を活かし、医薬品の価値を最大化するための経口製剤開発を支援します。

企業の情報



フィジオマキナ株式会社は、2002年に設立され、溶出試験器のバリデーションや技術サービスプロバイダーとしての役割を果たしてきました。近年は、創薬や製剤開発、品質試験の各分野でのサポートを行い、特にIVIVC研究においては、世界の最先端の機器を製薬会社に提供し高い評価を得ています。また、2024年1月には社名をフィジオマキナ株式会社に変更し、さらなる発展に向けた取り組みを続けています。

立命館大学は、関西地域に4つのキャンパスを持つ私立総合大学であり、薬学部は今後の薬学の展開を見据えて人材育成に注力しています。今回の共同開発は、彼らの研究活動の一環として、医療の発展へ寄与するものでもあります。

この新製品「Floating lid-R」は、薬剤の開発現場において革新的な進展をもたらすことが期待されており、今後の医療研究において重要な役割を果たすことでしょう。


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会社情報

会社名
フィジオマキナ株式会社
住所
埼玉県越谷市弥生町1-4越谷弥生ビル2F
電話番号
050-3536-1817

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