産後の心身に漢方がもたらすセルフケアの新提案
産後のママたちは、出産を経て様々な身体的・精神的な不調を抱えることが少なくありません。特に、クラシエ薬品株式会社が実施した調査によると、ママの約56%が産後に不調を感じているとの結果が出ています。今回は、こうした現状を踏まえ、漢方の視点から産後のセルフケアについて詳しく解説し、おすすめの漢方薬も紹介します。
産後の不調の実態
産後不調は、身体的な疲れや感情の不安定さを含め、非常に多岐にわたります。調査結果によると、最も多くあげられた不調は「疲れが取れにくい」とされ、以下に「イライラ」が続いています。約37%のママが不調を感じた際、「とりあえず様子を見る」姿勢を持ち、特に対処しない方も多いことが分かりました。これは、産後のママたちが自身の健康よりも育児や家庭のことを優先してしまう傾向が見受けられます。
漢方の視点から見る産後の身体
漢方では、「気」「血」「水」のバランスが健康の維持に重要とされています。出産時の出血や栄養の消耗により、「血」が不足しがちで、これが様々な身体不調の原因ともなります。産後は、心身の不調を放置せず、早めの対処が求められます。
自分の体質を知ることの重要性
クラシエ薬品の提供する「からだかがみ」では、簡単に自分の体質をチェックでき、産後の不調に対する理解がより深まります。自分の状態を把握することが、適切なセルフケアの第一歩です。
産後の身体を整える生活習慣
産後ママが試みるべきは、以下のような生活習慣の見直しです:
1.
休息の重要性
出産や育児による心身の負荷を軽減するため、意識的に休息を取るべきです。特に中華圏では「坐月子」といった休養の習慣が根付いています。
2.
身体を温める
冷えは大敵です。室内でも靴下を履き、身体を温めましょう。また、生野菜や冷水は避けて、温かいものを意識的に摂取することが大切です。
3.
消化の良い食事を心がける
胃腸は特に弱くなりがちです。消化の良いおかゆ、おいしい温かいスープを取り入れ、体力の回復を図りましょう。
漢方薬の利用
クラシエ薬品が提唱する様々な漢方薬が、産後ママの健康をサポートします。
産後のストレスや不安感には「芎帰調血飲」
芎帰調血飲は、産後の神経症や体力低下に特化した漢方薬です。「血」を整え、不安や疲労感を軽減することで、出産後のママを支えます。
産後のイライラには「抑肝散加陳皮半夏」
この漢方薬は、自律神経を調整し、イライラを抑える効果があります。血虚が原因で自律神経が乱れるとされ、こちらがその改善に役立ちます。
産後の強壮には「四物血行散」
出産後の身体の強化を目指すこの薬は、血を補うことで全体的な体調を整えます。「四物湯」を基に、胃腸の働きを高める成分も加わっています。
まとめ
出産後は、ママ自身が自分の健康に気を配ることが重要です。産後の不調を軽視せず、早めに対処することで、より良い育児が可能となります。漢方は、そんなママの心身をサポートするための強い味方です。積極的に自分の健康を見つめ直し、必要なケアを行いましょう。