DeepForest Technologiesが果たす森林保全への挑戦
京都大学発のスタートアップ、DeepForest Technologiesがシードラウンドでの資金調達を実施しました。この資金は、同社のドローンデータを利用した森林解析システム『DF Scanner』の更なる開発と展開に活用される予定です。DeepForest Technologiesは、世界の森林の保全と林業の効率化を図ることを目指しています。
目指す方向性
『DF Scanner』は、ドローンを搭載した高性能な解析ツールです。このシステムを使うことで、森林の樹木に関する詳細な情報を収集できます。具体的には、樹種・サイズ・材積量・炭素蓄積量の把握を容易にし、森林管理を行う上での負担を大幅に軽減することが期待されています。この技術は、国内外を問わず広葉樹林や人工林を対象に利用される予定です。
今回の資金調達の結果、DeepForest Technologiesは以下の幾つかの重点項目に取り組む計画です。
1.
DF Scannerの販売網拡充
2.
広葉樹や海外向け解析技術の開発と精度向上
3.
カーボンクレジットマーケットへの進出
4.
人材採用の強化
これにより、日本国内はもちろん、海外の市場にも展開することで、森林保全や炭素取引の分野でのインパクトを最大化していきます。
投資家の声
今回の資金調達には実力ある投資家が参加しています。株式会社環境エネルギー投資の河村修一郎社長は、「日本の森林資源を使い、質の高いカーボン・クレジットを創出することで、地域からグローバルへと影響を広げることを期待しています」と述べています。
フューチャーベンチャーキャピタル株式会社の本田哲也氏は、SDGsに基づく地域経済の活性化への寄与を評価し、DeepForestの代表である大西信徳氏の情熱と知識に対する期待を表明しました。京都エンジェルファンドの山本康正社長も、サステナブルな環境整備の重要性を認識し、同社の成長に期待を寄せています。
大西代表のビジョン
DeepForest Technologiesの代表取締役、大西信徳は、「私たちの技術により、誰でも簡単かつ低コストで森林の状態や炭素取引の価値を知ることが可能になります。これが広がることで、より多くの人が森林の保全に参加できる未来を作りたい」と語っています。これにより、炭素排出権取引や環境改善に貢献する道を模索します。
企業について
DeepForest Technologiesは、2022年3月に設立され、京都大学で開発されたドローン画像を用いた森林解析技術を基盤としたスタートアップです。森林科学の専門知識とAI技術を組み合わせ、持続可能な森林管理・保全を目指す同社は、今後も更なる成長を続けていくことでしょう。
公式ホームページ:
DeepForest Technologies