エプソン、水晶デバイス事業の情報管理にArasのPLMを導入
エプソン、水晶デバイス事業の情報管理システムにArasを導入
セイコーエプソン株式会社が、水晶デバイス事業における情報管理システムとして、Aras社のエンタープライズPLM「Aras Innovator」を採用したことが明らかになりました。同社は、この導入により、水晶デバイスの製造における業務効率化と、グローバルでの連携強化を目指しています。
導入の背景
エプソンは、時計やスマートフォンなど幅広い製品に用いられる水晶デバイスを製造しています。従来の情報管理システムでは、機能拡張や維持コストに課題を抱えていました。そこで、より柔軟で効率的なシステムを求め、Aras Innovatorの導入に至りました。
Aras Innovatorは、オープンソース型のPLM(製品ライフサイクル管理)システムです。カスタマイズ性の高さが特徴で、企業のニーズに合わせた柔軟な運用が可能です。エプソンでは、製品情報管理、製造マスタ管理、そして基幹システムや製造実行システム(MES)など他システムとの連携を強化するためにAras Innovatorを採用しました。さらに、含有化学物質情報管理にも活用することで、法規制への対応も強化します。
Aras Innovator導入による効果
エプソンは、Aras Innovator導入によって、以下のような効果を期待しています。
コスト削減: カスタマイズ可能なシステムであるため、導入・維持コストを抑えることができます。
業務効率化: 他システムとの連携により、データのやり取りがスムーズになり、業務プロセスが効率化されます。
グローバル連携強化: 世界規模での製品情報の一元管理により、グローバルな連携が強化されます。
法規制対応: 含有化学物質情報管理への活用により、REACHやRoHS指令などの法規制への対応を強化します。
エプソンの取り組み
エプソンデバイス情報化推進部PLMシステム導入推進リーダーの中井義博氏は、Aras Innovatorの導入について次のように述べています。
>「以前運用していたPDMシステムは機能拡張、維持コストなどに課題がありました。Aras Innovatorは自分たちでカスタマイズをすることができるので、導入、維持コストを抑えることができます。また他システムとの連携も容易で、生産管理システム、社内ワークフローシステムとの連携を実現したり、だれもが使えるインターフェースを実現するためにMicrosoft Silverlightを使ったClientも実現できました。これによりExcelを使ったデータの一括投入なども容易に行えるようになっています。」
この発言からも、Aras Innovatorがエプソンのニーズに合致したソリューションであることが分かります。
まとめ
エプソンによるAras Innovatorの導入は、PLMシステムの活用によるデジタル変革を推進する企業にとって、大きな事例となるでしょう。水晶デバイス事業における更なる効率化とグローバル化、そして法規制への対応強化に大きく貢献することが期待されます。Aras社のPeter Schroer社長も、エプソンの次世代電子デバイス開発への貢献に期待を寄せました。今後、エプソンがAras Innovatorを活用し、どのような成果を挙げていくのか注目されます。
会社情報
- 会社名
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株式会社プログレス・パートナーズ
- 住所
- 東京都新宿区荒木町23-15アケボノ大鉄ビル7F
- 電話番号
-
03-6380-4621