大分高専発のスタートアップ、UHPが注目技術を披露
大分工業高等専門学校から生まれたスタートアップ企業、株式会社Ultra-High Purity(UHP)は、2024年12月11日から13日の3日間にわたって東京ビッグサイトで開催された世界的な半導体産業の国際展示会「SEMICON Japan 2024」に出展しました。近年、半導体の需要が高まる中、この展示会は多くの業界関係者や企業が一堂に会し、最先端の技術やトレンドを共有する重要な場となっています。
UHPは、連携先の株式会社テックエンジニアリングと共に、業界最前線のウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」を提案し、半導体製造における重要性を強調しました。
SEMICON Japan 2024の詳細
SEMICON Japan 2024は、世界的な半導体業界団体SEMIが主催する展示会で、今回は「半導体の未来がここにある。」をテーマに、多数のトップ企業が集まり、最新の技術やイノベーションについて議論しました。この展示会では、特に新たに設立された「ADIS(Advanced Design Innovation Summit)」が注目され、設計分野の第一線で活躍するスピーカーが招かれました。
会場には延べ10万人を超える業界関係者が訪れ、UHPはテックエンジニアリング社のブース内で「VASA-UHP」の実用性を強調しました。AEグレードのウルトラ高純度水素を高効率・高耐久・低コストで精製できるこの技術は、特に2nmプロセスルールに基づく最先端半導体製造や、電気自動車のパワー半導体において重要な役割を果たします。
新たな展開と今後の期待
UHPの出展は大きな成功を収め、業界関係者から多くの注目を集めました。展示ブースには水素供給を希望する企業や水素精製装置の購入を検討する企業が集まり、UHPの技術に対する関心の高さが伺えました。この成功を基に、UHPは半導体産業の発展とともに水素社会の実現に向けた活動をさらに加速させます。
また、UHPは太陽鉱工株式会社や株式会社東海理化と共同で開発した新型の超高純度水素精製装置を、2025年に第20回国際水素・燃料電池展(FC EXPO)で発表する予定です。新技術に興味を持つ方々に向けて、協業や取材の問い合わせを歓迎しています。
最先端技術「VASA-UHP」の詳細
UHPが開発した「VASA-UHP」は、革新的な透過膜技術を使用し、既存の技術よりも高い精製効率を実現しました。この技術では、バナジウム超合金を採用した透過膜を用いることで、エネルギーコストの削減も実現しています。
UHPの目指すのは、超高純度水素の需要に応えることであり、業界の多様なニーズに対応した技術の確立を目指しています。設立からの道のりは、大分高専の松本佳久教授及び横山元浩の指導により歩んできました。
会社概要
株式会社Ultra-High Purityは2024年に設立され、今後の水素社会の実現に向けた技術革新で、持続可能な未来の実現に貢献していくことを目指しています。
- - 社名:株式会社Ultra-High Purity
- - 代表取締役:横山 元浩
- - 所在地:大分県大分市向原西1丁目7番地17
- - 設立年月日:2024年4月11日
- - 資本金:29,000,000円
- - 企業HP:https://uh-purity.co.jp/
このように、UHPは水素精製分野におけるリーダーシップを確立し、未来に向けて新たな技術の展開を進めています。