がんと向き合うピアニストの挑戦
2023年2月、ピアニストの竿下和美さんは、ステージ4の肺腺がんと診断され、生きる希望を見失いそうになります。この時、余命が1年半と告げられたものの、彼女は音楽との深い絆を大切にし、ぜひその音楽を通じて生きる姿勢を示そうと決意しました。
卒業した音楽大学で培った技術を駆使し、日々抗がん剤と戦いながら、彼女はピアニストとしての挑戦を続けています。特に、抗がん剤の副作用によって引き起こされる「手足症候群」という苦痛は、ピアニストにとって非常に辛いもので、演奏することすら困難になることもあります。しかし彼女は、病気を「共存するもの」と捉え、希望を持って生きる姿を周囲に発信し続けています。
彼女のブログやSNSでは、がん治療のリアルな様子や、それに伴う日常生活の中で見つけた小さな光が記録されています。「がんと闘うピアニスト」として、徐々に多くの人たちの共感を得てきました。
また、彼女はNPO法人「京田辺音楽家協会」の理事長として、次世代の音楽家を育成するための様々な活動を行っています。「3世代で繋ぐ第九演奏会」や「京田辺市音楽コンクール」の開催、さらには不登校の子供たちへの音楽体験の提供など、地域に根ざした活動を大切にし、音楽を通じて笑顔を広げることを目指しています。
その活動は、多岐にわたるメディアにも取り上げられ、より多くの人々に彼女のストーリーとメッセージを届けています。
リサイタル「音の幻想・命の光」
2025年11月23日、京都府立けいはんなホールメインホールで、竿下和美によるソロリサイタルが開催されます。
これまでの努力と挑戦を音楽で伝えるこの特別なイベントでは、彼女が選んだショパンのエオリアンハープ幻想ポロネーズ、ドビュッシーの月の光、シューベルトの「さすらい人」幻想曲などが披露される予定です。また、彼女のインスタグラムフォロワーが選んだポップス曲も演奏されます。
昨年から始まったこのリサイタルは「命を更新する」との思いを込めており、今年で3回目の開催となります。がんと闘う彼女が音楽を通じて伝えたいのは、命の大切さや命の輝き、そしてその中で生まれる苦しみです。
皆さんにしてみれば、音楽から何か特別なメッセージを感じ取ってほしいと願っている彼女。彼女の演奏を聴きにいくことで、きっと何か新たな視点を得ることができることでしょう。
チケット情報
リサイタルに参加希望の方は、チケットぴあで購入が可能です。Pコードは300685、興行コードは2519923となります。また、スマートシンフォニーオンラインでも購入可能です。https://smart-sym.stores.jp/items/684108914be9ef25822559cb
当日券の販売も行いますので、ぜひ足を運んでみてください。チケットに関する質問は、スマートシンフォニーの田中さん(090-5015-5611)までお問い合わせください。
「がんと闘うピアニスト」としての竿下和美の挑戦を多くの人に知ってもらいたいと願っています。このリサイタルに向けての彼女の情熱と音楽への愛を感じ取りに、皆様のお越しをお待ちしています。