松浦市と「おいくら」の新しい取り組み
長崎県の松浦市は、2025年8月1日から、株式会社マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」と連携し、不要品のリユース事業をスタートさせることになりました。この取り組みは、地域の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指すもので、廃棄物処理費用の増加やリユース可能な不要品の増加という松浦市の課題に対する解決策となります。
背景
松浦市では、環境意識の高まりとともに、多くの取り組みを進めてきました。雑がみや廃油の回収事業など、SDGsに向けた様々な施策に取り組む一方で、ごみ処理コストの負担増と、埋もれるリユース可能な品物に対する課題を感じていました。これを踏まえ、市では市民への啓蒙やリユース施策の導入を模索してきました。
その中で、マーケットエンタープライズがリユース事業を展開しており、同社のビジョンである「持続可能な社会を実現する最適化商社」としての活動が松浦市のニーズと一致しました。このことが、双方の連携による新たなリユース事業の実現へとつながりました。
「おいくら」とは
リユースプラットフォーム「おいくら」は、不要品を査定し、買取価格を比較できるサービスです。査定依頼を出すと、全国の加盟リユースショップに一括で依頼されるため、簡単に高値で売れる可能性があります。これまでに約130万人が利用しており、多くの方に支持されています。
松浦市のニーズと「おいくら」の解決策
松浦市では、指定集積所での粗大ごみ収集を行なっていますが、大型品の運び出しは市民にとって負担が大きいものでした。その点、「おいくら」の出張買取サービスにより、自宅まで訪問してもらい、手間をかけずに売却することが可能となります。市が回収していない冷蔵庫や洗濯機なども買取の対象となるため、リユースが進みやすくなります。
さらに、有用な不要品の取引が簡単に行えることで、市の廃棄物処理コストの削減にもつながる見込みです。市民が不要品をリユースする意識が高まることで、「廃棄物=ごみ」ではなく「再利用できる資源」という考えに基づくライフスタイルへの転換を促進します。
これからの展望
今後、8月1日には松浦市のホームページ上に「おいくら」の情報が掲載され、市民は直接、不要品の一括査定を申し込むことができるようになります。この取り組みによって、二次流通の活性化が見込まれ、市全体での不要品削減が期待されます。加えて、リユースの選択肢が増えることで、市民の意識変化や循環型社会の実現が進むでしょう。
このような官民協力によるリユース事業は、松浦市だけでなく全国的にも注目され、サステナブルな未来へとつながる重要な取り組みです。松浦市は自然豊かな環境の中で、子育て支援や地域活性化にも力を入れており、今後の発展が期待されています。