日清オイリオグループが国際脂質学会で新たな研究を発表
日清オイリオグループ株式会社は、6月29日から7月2日にカナダのケベックシティで開催される国際脂質学会(ISSFAL)にて、独自に取得した脂質の健康機能に関する重要なエビデンスを発表しました。同社は「日清オイリオグループ ビジョン2030」の一環として、すべての人の健康を重視し、脂質栄養に基づく商品やサービスを通じて健康への貢献を目指しています。
特に注目されたのは、MCT(中鎖脂肪酸)およびα-リノレン酸がどのように健康に寄与するのかというテーマです。研究の結果、MCTの継続的な摂取が低強度の身体活動中の脂肪酸化を高め、肥満予防に寄与する可能性が明らかになりました。この研究は、運動習慣のないBMIが25から30の方々を対象にしたもので、わずか2gのMCTを日々摂取することで、食事や生活習慣を大きく変えなくても脂肪燃焼が促進されることが確認されました。
研究発表の詳細
口頭発表
演題名: Continuous ingestion of medium-chain fatty acids enhances fat oxidation during low-intensity physical activity in sedentary subjects with a Body Mass Index from 25 to less than 30
発表者: 日清オイリオグループ株式会社 辻野祥伍、野坂直久、定光翔平、安藤菜々花、かとうクリニック 加藤一彦
この研究は、身体活動時の脂肪酸化がいかに重要かを示しており、肥満対策や体重管理の観点からも興味深い結果を得ました。
ポスター発表
演題名: Effects of oral intake of alpha-linolenic acid on blood pressure and vascular suppleness
発表者: 日清オイリオグループ株式会社 安藤菜々花、野坂直久、荒井千恵、かとうクリニック 加藤一彦
この発表では、α-リノレン酸が血圧や血管の柔軟性に及ぼす影響についての研究結果が報告され、日本人集団においてもその効果が期待されることが示唆されました。
スポンサードセッション
日清オイリオグループは、スポンサードセッションにも協賛しました。このセッションでは、MCTとケトン体の脳への健康効果が中心となり、以下の専門家が登壇しました。
John Newman M.D., Ph.D.(Buck Institute for Research on Aging, USA)
Mary Newport M.D.(Independent, USA)
Frederic Calon Ph.D.(Axe Neurosciences, Canada)
Stephen Cunnane Ph.D.(Université de Sherbrooke, Canada)
このセッションでは、MCTが脳のエネルギー代謝や神経的健康にどのように寄与するかについて最新の研究が発表され、特にアルツハイマー病患者への影響が議論されました。MCTの豊富な生理機能とその潜在的な治療的効果に光が当てられました。
日清オイリオグループの今後の展開
日清オイリオグループは、今後も脂質栄養のエビデンスを拡充し、その認知を広めるための情報発信を続けていく予定です。同社の取り組みは、個々人が健康的な生活を実現するための大きな助けとなることでしょう。脂質の役割を理解し、より良い食生活を送る一助として、同社の研究が今後も注目されることが期待されています。