2025年の広告費予測
2025-06-27 11:46:34
2025年の世界広告費成長は4.9%予測、デジタル広告が引き続き牽引
2025年の世界広告費成長率予測について
電通グループは、最新の広告費成長率予測を発表しました。2025年の世界的な広告費は、前回の予測と比較し、引き続き堅調に成長すると見込まれています。本予測は、世界56市場からのデータをもとにしており、年に2回の更新が行われていますが、最近の経済環境の不透明性から、今回は2025年の予測のみの公表となりました。
広告費成長率の概要
2025年の世界広告費は、4.9%の成長を見込み、金額にして9,920億米ドル(約143兆円)に達する予想です。2024年にはパリオリンピック・パラリンピックや米国の大統領選挙など、大型イベントが影響することで成長率は6.7%に達する見通しですが、2025年はその成長がやや鈍化するものの、依然として国際経済の成長率予測2.8%を上回る見込みです。
特に注目されるのは、デジタル広告です。2025年のデジタル広告は、7.9%の成長で6,787億米ドル(約98兆円)と予測され、全体の68.4%を占めるとされています。リテールメディアやソーシャルメディア、プログラマティック広告の成長が特に顕著で、それぞれ13.9%、9.2%、8.4%、8.3%の成長が期待されています。また、出稿コストに対するROIを向上させるため、アルゴリズム広告の利用が進んでおり、207年までに広告費全体の78.1%を占める見込みです。
地域別成長トレンド
デジタル広告の成長は、地域別に見るとさらに興味深い動きがあります。アジア太平洋地域(APAC)では、6.0%の成長を見込み、特にインドが7.9%の成長を予測しています。これに対し、EMEA(欧州・中東・アフリカ)の成長率は4.5%で、特に英国が6.9%と好調です。米州(Americas)では4.2%の成長が期待されており、ブラジルがその牽引役となっています。
媒体別の展望
広告の媒体別で見ると、コネクテッドTVが特に成長すると予測され、10.9%の成長をマーケットに期待されています。一方、テレビ広告全体では1.8%の減少が見込まれています。また、屋外広告(OOH)は、デジタルと従来型で成長率が異なりますが、今後も堅調な成長が期待されます。
産業セクター別の成長予測
特定の業種においても、成長の余地が広がっています。通信業界は5Gの拡大やデジタルコンテンツの需要増で8.3%の成長を見込んでいます。また、化粧品やパーソナルケア商品に注目が集まる中、7.3%の成長が期待されています。
まとめ
電通グループの予測によると、2025年の広告市場は依然として成長が期待され、その背後にはデジタル広告の普及と技術革新があります。この成長を支えるため、各地域の市場や業種別のトレンドを精査しながら、広告主やメディア関係者は次の戦略を検討していく必要があります。業界の動向に注目し、これからの広告市場を見逃せません。
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