先端ロボットソリューション開発に向けた企業連携が始動
Various Robotics株式会社(東京都新宿区、代表取締役 吉澤大知)とGMO AI&ロボティクス商事株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長 内田朋宏)は、これからの時代に必要な先端ロボットソリューションの共同開発を開始することを発表しました。この協業は、特に農業や社会インフラの分野における課題解決を目指しています。両社の意図は、技術とリソースを結集し、労働力不足という現実的な問題に立ち向かうことです。
背景
日本は今、少子高齢化の影響を強く受けており、労働力の不足が深刻化しています。リクルートワークス研究所の推計によると、2040年には最大約1,100万人の就業者が不足すると見込まれています。政府が掲げる「Society 5.0」の実現に向けて、産業全体でロボットやAIの活用が求められていますが、導入コストや運用ノウハウの不足も課題で、特にサービスロボットの普及率は他国に比べると遅れを取っています。
この状況を打開するために、Various Roboticsが持つ「高度なロボットソフトウェア技術」と、GMO AIRの「商社ネットワークおよび堅牢なITインフラ」を融合させ、サービスロボットを社会に実装することで、さまざまな社会課題の解決に寄与することを目指します。
取り組みの内容
両社は協力してコアテクノロジーを統合し、新しいロボットソリューションの開発に努めます。以下は両社の技術的強みです。
Various Roboticsの強み
- - 物理演算と多様なセンサ技術を統合したロボットソフトウェア
- - 自律ナビゲーションとSLAM技術を用いた屋内外対応
- - ロバストなクラウドおよびエッジ連携オペレーション
- - 簡素で効率的なフリートマネジメント
GMO AIRの強み
- - 強固な商社ネットワーク
- - 大規模なITインフラ基盤
- - ゼロトラストセキュリティの導入
- - 生成AIとデータ分析技術の活用
- - 金融基盤の提供
これらの技術的強みを結集することで、共同開発によるイノベーションとワンストップサービスの提供を実現し、顧客の負担を軽減します。また、セキュリティ面でも、GMOインターネットグループの強力なセキュリティ基盤をロボットソリューションに応用することによって、より優れたセキュリティを確保します。
RaaS化の促進
ロボットソリューションを提供する上での新たな課題として、初期投資を抑えた導入モデルであるRaaS(Robot-as-a-Service)の実現に向けた取組みも強化していきます。これにより、GMOインターネットグループとの連携を通じて、顧客がリスクを最小限に抑えながらロボットを導入できる仕組みの整備を進めます。
今後の展望
初のプロジェクトとして、四足歩行ロボットを活用したソリューションの開発が予定されています。今年度中には、GMO AIRからVarious Roboticsへの四足歩行ロボットの提供が行われ、農業及びインフラ分野でPoC(Proof of Concept)を実施し、来年度の商用化を目指します。
また、中長期的にはヒューマノイドなど、様々なロボットソリューションの開発を進める計画です。これにより、双方の企業の専門性を生かし、協力関係を深化させることで新たな価値を生み出していくでしょう。
企業紹介
Various Roboticsについて
環境やタスクに応じて最適化されたロボットを迅速に提供することを目指すスタートアップで、独自のロボット開発を手掛けています。現在は、世界最高峰のフォーミュラカー自動運転レースにも挑戦しています。
GMO AIRについて
AI技術とロボットの導入を担う総合商社で、業界の自動化を促進する革新的なソリューションを提供します。社会課題の解決へ向けた取り組みが期待されています。