魚養殖の新たなスタンダード「フィッシュテックNFT25」
日本国内で、動物用医薬品業界の先駆けであるゾエティス・ジャパン株式会社が新たな管理医療機器「フィッシュテックNFT25」を発表しました。この製品は、養殖魚にワクチンを自動的に連続投与する機能を持つ注射器で、養殖業界において作業効率を飛躍的に向上させることが期待されています。
自動注射器の革新性
フィッシュテックNFT25は、ノルウェーに拠点をおくPHARMAQ Fishteq社の製品で、2025年2月に国内製造販売承認を受けました。これまで20年以上の実績を誇るこの製品は、ヨーロッパやアメリカ、アジアなどで様々な魚種に対応しています。特に、ブリやサーモン、ニジマスなど広範囲にわたる魚に使用されてきました。
近年、養殖魚に対する疾病予防のための注射型ワクチンが普及している一方、養殖場では作業者不足や安全性確保が課題となっています。従来のワクチン投与は手作業が必要で、誤注射のリスクも伴います。そのため、フィッシュテックNFT25の自動注射は、効率的かつ安全にワクチンを投与する新時代の解決策となるでしょう。
機能と設計
フィッシュテックNFT25は、陸上と海上の両方で使用できるコンパクトで耐久性に優れた設計です。重量は約350kgで、運搬や設置が容易です。また、製品に内蔵されたカメラが魚の画像を撮影し、そのデータをもとにコンピュータが体長を測定、注射針の位置を自動で調整する仕組みを導入しています。このため、異なるメーカーのワクチンや水性・油性のワクチンを同時に2種類まで注射できるという柔軟性も魅力です。
さらに、ワクチン投与後には、魚のサイズごとに大、中、小、規格外に選別され、そのまま放出される流れになっています。このような効率的なシステムによって、作業者の負担を軽減し、安全性を向上させることができます。
まとめ
動物医薬品業界のリーダーであるゾエティス・ジャパンは、フィッシュテックNFT25を通じて、養殖業界に新しい風を吹き込みます。これまでの手作業を自動化することで、作業効率が上がり、同時に作業者の安全も守られるという利点を提供します。また、様々な魚種に対応できるため、広範囲にわたる養殖場にとって必要不可欠な存在になるでしょう。
今後の養殖業界がこの新しい自動注射器によって、どのように変わっていくのか、その進展が楽しみです。
製品情報
- - 製品名: フィッシュテックNFT25
- - 対象魚: 体長120~250mmの魚
- - 投与部位: 腹腔内
- - 登録投与量: 0.025mL、0.05mL又は0.1mL
- - 寸法: 1272 mm×2360 mm×1860 mm
- - 重量: 350 kg
詳しい情報や問い合わせは、
ゾエティス・ジャパン株式会社にご連絡ください。