超高齢社会への新たな挑戦
2023年9月16日、東京ミッドタウン八重洲にて「Age-Well Conference 2025」が開催されました。本カンファレンスは、超高齢社会における人々の充実した生活を実現するための新たな価値を見出すことを目的とし、約400名が参加。参加者数は延べ1,000名を超え、業界の垣根を越えた多様な視点から「老いの再定義」に関する熱い議論が交わされました。
開催の意義と基調講演
オープニングでは、Age-Well Design Labの辰巳裕亮所長が、本イベントの意義を説明。「長寿社会に生きる」をテーマに行われた基調講演には、東京大学の秋山弘子名誉教授が登壇。35年にわたる研究を基に、自らの老後を設計し、舵取りすることの重要性を強調し、長寿社会に対応した社会インフラの見直しが求められると指摘しました。
テーマ別企業セッション
その後、テーマ別企業セッションが行われ、「Age-Well」と各企業側の視点から「老いの再定義」を模索する場とされました。各セッションでは、最新の取り組み事例をもとに参加者が意見を交換しました。
Age-Well × 食
このセッションでは、ベースフードの橋本舜CEOやSyonan Soy Studioの小野岡圭太代表が登壇し、食を通じた未病ケアや自己表現の可能性について議論。栄養バランスや発酵が新たな日常食についてのビジョンを提示しました。
Age-Well × ポジティブエイジ
再春館製薬所が掲げる「ポジティブエイジ」をテーマに、香りや光、空間に着目したヘルスケアのアプローチを再検討。自分らしい歳の重ね方を追求する姿勢が示されました。
Age-Well × テクノロジー
ソフトバンクがテーマのセッションでは、高齢者の社会参加と生活の質向上について議論。AgeWellJapanとの共創により、新しい顧客体験の構築が目指されています。
Age-Well × 働く
企業のリーダーたちが、高齢者が働くことの意義を実例を交え語りました。仕事や挑戦を通じての生き方の重要性が改めて確認されました。
Age-Well × まち
地域づくりの観点から、高齢者を「守る対象」ではなく、地域の「共創者」として認識することが重要とされ、シニアも若者も活躍できるまちづくりに対する考察がされました。
Age-Well × 医療
医療の重要性についても議論され、「人生の最終章における自分らしさの支え」について考えました。
Age-Well Design Award
カンファレンスでは、Age-Well Design Awardが発表され、「挑戦と発見を通じてポジティブに歳を重ねる生き方」がテーマとなりました。受賞者は成果をプレゼンし、参加者の大きな関心を集めました。個人部門と企業部門の受賞者には、医療法人や製薬会社など、多彩な取り組みが紹介されました。
参加者とのエンゲージメント
参加者が楽しめるコンテンツも用意され、「グラフィックレコーディング」を通じてセッション内容を視覚化し、さらに「Age-Well診断」や、コ・クリエーションボードによる自由な意見交換も好評でした。
今後の展望
カンファレンスの後には懇親会が開催され、新たなつながりが生まれました。今後も、誰もが前向きに歳を重ねられる社会を目指し、共創の場を提供していくことが宣言されました。
Age-Well Design Labとは
Age-Well Design Labは、株式会社AgeWellJapanが運営し、未来の高齢社会に向けた知見を発信するネットワークです。ウェルビーイングやシニアマーケティング、世代間交流といったテーマに取り組むことで、高齢社会の新たな価値を創出していきます。