湊かなえの新作ミステリー小説「王国」がananで連載開始

湊かなえの新たな物語「王国」

2025年5月14日発売のanan2446号にて、作家である湊かなえさんの新しいミステリー小説「王国」が連載されることが決まりました。この新連載は、南の島で暮らしていた少年たちが母の故郷へ帰るストーリーを中心に展開されます。本作では、「海を守る仕事」というテーマが大きな柱となり、彼らの成長や選択が描かれています。

物語の舞台は、国際協力事業団に勤務する父の転勤に伴い、幼少期を南の島で過ごした浜崎朔也とその弟・元樹が再び日本に帰国するところから始まります。家族の事情、特に母親の病気が影響して、二人は母の故郷であるS県松ヶ崎市で新たな生活を始めることになります。その町は、美しい白珠湾に面した港町で、朔也の心にはかつて見た「海の王国」の幻想がよみがえります。この背景に潜む家族の絆や、愛情がどのように物語を進めるのか、非常に興味深い展開が期待されます。

湊かなえからのメッセージ

湊かなえさんは、「海を舞台にしたミステリーで、守るというテーマを持っています。イケメンキャラクターも多く登場するので、読者の皆さんが推しを思い浮かべながら楽しめる作品に仕上げました」と語っています。このセリフからも、本作に対する情熱や期待感を感じます。

本作の主人公・朔也は、母の故郷で過ごしながら、自身が持つ理想と現実の間で葛藤することになるでしょう。さらに、朔也の夢である「海を守る仕事」が、どのように具体化していくのかも注目です。特に、幼少期に見た「海の王国」のイメージがどのように彼の人生に影響を与えていくのか、そんな視点でも楽しめる作品になっています。

著者・湊かなえのプロフィール

湊かなえさんは、広島県に生まれ、2009年にはデビュー作『告白』により本屋大賞を受賞し、一躍その名を世に知らしめました。また、「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞短編部門、『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞するなど、多数の賞を受け取る実力派作家です。直近の著作には『C線上のアリア』があります。この新連載「王国」を通じて、彼女が描く独自の世界観やキャラクター群に触れることができる貴重な機会と言えるでしょう。