青森のスタートアップMiRESSOがJ-Startup TOHOKUに選定
株式会社MiRESSO(ミレッソ)が、経済産業省東北経済産業局と仙台市が共同で推進する「J-Startup TOHOKU」に選ばれた。MiRESSOは、鉱物資源の可能性を最大限に引き出し、明るい未来を次世代に繋げることを使命としたスタートアップである。
J-Startup TOHOKUの目的とは
「J-Startup TOHOKU」は、東北地域における有望なスタートアップ企業にフォーカスし、地域の発展に寄与するプロジェクトである。毎年、経済成長や新しいビジネスモデルの創出に期待を寄せる企業が選定され、国や官民が連携して支援を行う。この度、3次選定で選ばれた6社の中にMiRESSOも名を連ねることとなった。
選定は、成長の期待度や企業の理念、独自性、市場での優位性などを基準に評価され、推薦員による背書が行われた上で、仙台スタートアップ・エコシステム推進協議会の承認を得て実施される。
代表取締役CEOの思い
MiRESSOの代表取締役CEO、中道勝氏は「J-Startup TOHOKUに選定されたことを大変嬉しく思います」と感想を述べている。MiRESSOは、フュージョンエネルギーで重要な役割を果たすベリリウムの生産に注力しており、低温精製技術を駆使してその高コストと供給不足の問題解決を目指している。さらに、同社の技術は高温熱利用製造やリサイクル過程に応用でき、CO2削減にも寄与する可能性がある。
「美しい自然と文化を持つ東北地方では、次世代エネルギーのフュージョンエネルギーの早期実現を目指しています。我々は新たな鉱物資源の供給や新たな雇用創出を通じて地域に貢献したいと考えています」と中道氏は続けた。
MiRESSOの事業内容
1. ベリリウム製造販売事業
フュージョンエネルギーにおける燃料のトリチウムを生産するためには、中性子増倍材としてベリリウムが必須だが、その供給は困難を極める。MiRESSOは、化学処理とマイクロ波加熱を組み合わせた低温精製技術により、従来必要だった2,000℃の高温処理が不要になる300℃以下の条件でベリリウムの製造を実現した。この技術を通じて、安定した価格でベリリウム及びその化合物の提供が可能となり、フュージョンエネルギーの実用化に貢献していく考えだ。
2. 技術プラットフォーム事業
MiRESSOの低温精製技術は汎用性が高く、他の鉱物資源の精製やリサイクル過程にも展開される可能性がある。これにより、CO2排出削減やコストの低減が実現し、より持続可能な鉱物資源の利用が期待されている。
採用情報
現在、MiRESSOでは新たなメンバーを募集しており、以下のポジションが対象だ。
1. 事業開発:ベリリウム製造及び技術プラットフォームの事業開発
2. 技術開発員:技術開発業務
3. パイロットプラント運営マネージャー:プラントの立ち上げと管理
会社情報
株式会社MiRESSOは、2023年5月16日に設立され、青森県三沢市に本社を構えている。同社は、ベリリウムの製造販売および技術プラットフォーム事業に取り組んでいる。詳しい情報は公式ウェブサイトから確認できる。
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