消火器の点検とリサイクル
2015-09-10 15:03:43
家庭の消火器点検とリサイクルの重要性を再認識しよう
家庭の消火器点検とリサイクルの重要性を再認識
最近の調査によると、日本全国の戸建て住宅に住む20から69歳の男女の中で、自宅に消火器を所有している人の約半数が消火器の点検を行ったことがあると報告されています。この数字は非常に注目すべき結果です。消火器は、住宅内での失火を初期に消火するための重要な装置であるため、定期的な点検が重要です。
消火器の役割と効果的な使用
東京消防庁のデータによると、消火器を使用した初期消火の成功率は約75%と非常に高い数値です。家庭内での火災はしばしば予期せぬタイミングで発生します。消火器は水道や電源の影響を受けず、迅速に対応できるため、非常に有効な消火手段と言えるでしょう。
しかし、消火器には使用期限があります。一般的に業務用は10年、家庭用は5年です。この期限を過ぎた消火器は、劣化が進行し、正常に作動しない場合があります。そのため、適切な管理と点検が欠かせません。
一般家庭での点検意識の低さ
業務用消火器は法律により設置と点検が義務付けられていますが、一般家庭の消火器については、自主的な点検が求められています。この自主点検の認識が浸透していないことが今回の調査で明らかになりました。点検を怠ると、劣化した消火器が作動しないだけでなく、破損や爆発の危険性があることも見逃せません。
消火器工業会は、家庭用消火器についても半年に一度の定期点検を行うことを呼びかけています。家庭内の安全を守るために、定期的に消火器の状態を確認することが大切です。
消火器のリサイクル
2011年以降に製造された消火器には、製造年や使用期限が本体に表示されています。使用期限の表示のない古い消火器の場合は、製造年を確認し、必要に応じて廃棄することを忘れないようにしましょう。消火器リサイクル推進センターでは、廃消火器の回収を行っており、90%以上の再資源化率を誇ります。特に粉末消火薬剤はリサイクルされ、新しい消火器薬剤として再利用されることがあります。
ただし、一般家庭からの消火器リサイクルは思ったよりも低い水準です。調査によると、消火器をリサイクルできることを知っている人は49.4%に過ぎず、20%程度の人しか回収窓口を把握していませんでした。消火器リサイクル推進センターでは、この認知度を80%に引き上げることを目指し、回収窓口の情報を広める活動を行っています。
消火器の正しい取り扱い
消火器の点検では、へこみや腐食、ホースの欠落などを確認することが重要です。安全栓の緩みや欠落も誤作動の原因になるため、特に注意が必要です。また、消火器を自分で分解する行為は危険であり、絶対に行わないようにしましょう。
今後、家庭における消火器の点検とリサイクルの重要性について、より多くの人に知ってもらうために、さらに情報発信を行っていくことが求められています。自宅の消火器を確認し、安全な生活を送りましょう。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人 日本消火器工業会
- 住所
- 東京都台東区蔵前三丁目15番7号蔵前酒井ビル2階
- 電話番号
-
03-3866-6258