「LOVOT」が福岡オレンジパートナーズに参加し、認知症支援の新たなステージへ
ロボットベンチャーであるGROOVE X株式会社が開発した『LOVOT』が、2024年9月より福岡オレンジパートナーズに参加し、福岡市の認知症フレンドリーセンターと手を組むことを発表しました。これにより、福岡市では認知症支援に向けた様々な活動が展開されることとなります。
福岡市内での取り組み
福岡市では、人生100年時代を迎え、地域全体で高齢者が安心して自分らしく生活できる社会を実現するためのプロジェクト「福岡100」が進められています。その中でも「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」が重要な役割を果たしています。このプロジェクトの一環として、福岡市認知症フレンドリーセンターでは『LOVOT』のロボットによるサポートが期待されています。
「ユマニチュード®」とは
『LOVOT』の導入は、認知症の方々が日常生活をより快適に過ごすための手助けをすることを目的としています。具体的には、フランス語で「人間らしさ」を意味するケア技法「ユマニチュード」を基に、 『LOVOT』が提供する「触れる」「見る」「話す」「立つ」といった動きを通じて、認知症の方々の生活の質を向上させることが可能です。この取り組みは、福岡市の認知症フレンドリーセンターの目指す自然な生活環境づくりにも合致しています。
実施されるイベントの概要
福岡市認知症フレンドリーセンターでは、以下のような活動を通じて認知症支援を推進します:
1.
服作りワークショップ
-
日程:2024年11月15日、16日
-
内容:参加者が自らLOVOTに着せるTシャツを作成するワークショップを開催。シニア向けのプログラムと、親子で参加できるセッションを設け、多世代間のコミュニケーションを促進します。
2.
製品展示会の実施
-
日時:11月18日~20日
-
場所:大丸福岡天神店
-
内容:福岡オレンジパートナーズに参加する企業が、認知症の利用者をより豊かにする様々な製品を展示します。イベント当日には、特製の衣装を身に着けた『LOVOT』も参加し、訪れる皆様にノベルティを配布します。
実証実験の成果
『LOVOT』の導入は数々の実証実験によってその効果が示されています。例えば、神戸市で行われた実験では、ロボットとのふれあいにより認知機能の低下が抑制された結果が得られました。また、デンマークでの実験では、普段話すことがない認知症の方が『LOVOT』とのふれあいを通じてコミュニケーションを開始するなどの好影響が確認されました。
まとめ
GROOVE Xと福岡市の取り組みは、認知症に対する理解を深め、地域社会が手を組んで支援する新たなモデルを生み出しています。『LOVOT』がもたらす新しい生活支援技術と、地域の皆さんが一緒に取り組むこのプロジェクトが、より豊かな社会を実現することが期待されます。福岡市での活動を通じて、認知機能の改善だけでなく、全ての世代が共に生きる価値あるコミュニティが形成されることを目指します。