京都の伝統的な着物文化をバックボーンに持つ「羽織」が、最近海外でファッションアイテムとして注目を集めています。これまで法律や礼装として主に使われてきた羽織が、洋服の上に羽織るカジュアルなスタイルとして取り入れられる機会が増えており、着物との新しい組み合わせが日常的に楽しめるようになっています。
羽織は古くから多くの人に愛用されており、その長さや柄は季節によって異なるのが特徴です。着用するときは襟を折り返し、羽織紐で留めるのが一般的なスタイルとされています。こうした伝統的な要素を尊重しながらも、新たなデザインで現代のライフスタイルに溶け込む羽織が求められています。
このような背景を受けて、京都で「HAORI」としてのリブランディングが行われます。この新しいブランドでは、日常使いできる羽織のデザインを募集するコンペティションが開催されます。このコンペには、どなたでも参加可能で、和服や洋服を問わず、衣服の上に羽織ることを目的とした作品が対象です。
作品に関する具体的な規定は、平面構成であることと、原寸大であることが求められます。平面構成とは、直線的に裁断された布を縫い合わせた形を指します。応募をご希望の方は、令和4年12月2日から令和5年1月31日までの期間にエントリーしていただき、提出期限は令和5年2月22日です。
審査員にはファッションデザイナーである滝沢直己氏や、リシュモンジャパン株式会社の山本晃子氏、三越銀座店のバイヤー浅野宏一氏が名を連ねています。この豪華な審査陣によって選ばれる受賞者には、最優秀賞、優秀賞、特別賞が用意されており、それぞれに賞状と副賞が贈呈されます。特に副賞として、海外でのテストマーケティングの機会があることが注目されています。
また、学生が入賞した場合、最優秀賞には10万円、優秀賞には5万円、特別賞には3万円の賞金が加わります。さらに、作品制作に必要な経費を補助する制度も設けられており、先着順で経費の上限として応募者に対して最大10万円の支援があります。
このコンペティションを通じて、古き良き伝統を現代のファッションとして生まれ変わらせる新たな羽織のスタイルが生まれることに期待が寄せられています。京都から始まるこの取り組みが、どのように世界のファッションシーンに影響を与えていくのか、今後の展開が楽しみです。詳細情報は
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