秋田県の風力発電技術向上に向けた協定
2025年9月5日、秋田県庁において、NTT東日本株式会社秋田支店が秋田県および国立大学法人秋田大学と連携し、風力発電設備のヘルスモニタリング技術の研究開発に関する三者連携協定を締結しました。この合意は、地域産業の振興と学術的知見の深化を目的としています。
1. 取り組みの背景と目的
本協定は、NTTグループが長年にわたり取り組んできた再生可能エネルギーの運用技術、安全性向上に寄与するものです。特に、ドローンを利用した風力発電設備の点検において、世界初となる「無停止点検技術」の実証研究が行われました。この技術は、2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組みの一環として、風力発電の保守運用の効率化と安全性向上を実現するための基盤となります。
秋田県を実証フィールドとして、ドローンを活用した保守点検技術の開発が進められ、将来的には商用化が期待されています。また、地域の産業技術センターとも連携し、他産業への技術展開も狙っています。
2. 各者の役割と連携事項
この協定を通じて、各者はそれぞれ異なる役割を果たします。
風力発電設備の点検技術開発
- - 秋田県は、県内の風力発電事業者との連携を促進します。
- - 秋田大学は、データ解析技術を活用し、県内企業との共同研究を推進します。
- - NTT東日本は、先進的な保守点検技術の確立に向けた研究を進めます。
社会実装と事業化
- - 秋田県は、社会実装に向けて地域の事業者との連携を強化します。
- - 秋田大学は、開発した技術の実用化を目指し、県内企業との協力を進めます。
- - NTT東日本は、商用化後の他産業への技術展開を図ります。
人材育成と交流
- - 秋田大学は、研究者や技術者の育成を推進し、教育プログラムを設けます。
- - NTT東日本は、地元人材のリスキリング教育に取り組むためのセミナーを開催します。
設備の相互利用
- - 各者は、自社が保有する設備を相互に利用し、効率的な研究開発を行うことを約束します。
3. 協定式の概要
協定締結式は2025年9月5日に行われ、秋田県知事鈴木健太氏、秋田大学学長南谷佳弘氏、NTT東日本秋田支店長澤村誉氏が出席しました。式では調印が行われ、その後プレゼンテーションや質疑応答が行われ、各者の今後の展望や期待について共有されました。
この協定が実現することにより、秋田県は再生可能エネルギーの中心地としての地位を確立し地域産業の振興に寄与することが期待されています。今後、この取り組みが各地に広がっていくことを願っています。