培養肉:未来の食卓
2023-05-16 06:00:01
未来の食卓を変える?細胞農業研究機構設立総会が開催!培養肉の可能性と課題に迫る!
未来の食卓を彩る革新技術:細胞農業研究機構設立総会レポート
2024年5月、東京大学駒場IIキャンパスにて、国内初の細胞性食品(培養肉)に関する研究団体「一般社団法人細胞農業研究機構」の設立総会が盛況のうちに幕を閉じました。このイベントでは、培養肉を実際に炙ってその香りを体験できる実演や、関係各者による活発な議論が交わされました。
細胞農業とは?
細胞農業とは、動物や植物から採取した細胞に栄養を与え、増殖させることで食品を生産する技術です。この技術によって生産された肉や魚などは「細胞性食品」と呼ばれ、特に細胞性食肉は「培養肉」として知られています。環境負荷の低減や食糧問題への貢献が期待される一方、生産管理方法や食品表示など、解決すべき技術的課題も多く存在します。
設立総会:培養肉の未来を探る
設立総会には、前国土交通副大臣の中山展宏氏をはじめ、経済産業省、農林水産省の関係者、味の素株式会社、日本ハム株式会社、ダイバースファーム株式会社など、産官学から多様な関係者が集まりました。
午前中は設立総会が開催され、吉富愛望アビガイル代表理事による機構紹介、国会議員や関係省庁からの祝辞、参加企業の挨拶などが行われました。
午後には、メディア向けに培養肉の試食体験(試食ではなく、香り付けのみ)が行われ、3Dプリンターでサシを入れた牛肉や細胞性鶏肉などが紹介されました。参加者は、未来の食卓を彩る可能性を感じさせる、その香りや見た目に関心を寄せました。
続くトークセッションでは、「細胞性食品の可能性といま向き合う~2025年の食料問題に備えて」をテーマに、活発な議論が展開されました。参加者は、培養肉の安全性、生産コスト、消費者への啓発、そして日本の食文化への影響など、多様な視点から意見交換を行いました。
日本の食卓における培養肉の役割
シンガポールでは既に培養肉の販売が開始されている一方、日本ではまだ提供に向けた環境が整っていません。細胞農業研究機構は、正確な情報の提供、公益に貢献する仕組みづくり、国際的な議論への参画促進を目的として設立されました。約40の企業やアカデミアが参加しており、細胞農業のルール形成に特化した国内唯一の団体として、世界最大規模を誇ります。
未来への展望
今回の設立総会は、日本の細胞農業分野における大きな一歩となりました。細胞農業研究機構は、関係者間の連携を強化し、透明性の高い情報発信を通じて、培養肉が日本の食卓に安全に、そしてスムーズに受け入れられるよう、活動を推進していくことを表明しています。培養肉は、食糧問題や環境問題への解決策となるだけでなく、日本の食文化に新たな可能性をもたらす存在となるでしょう。今後の動向に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人 細胞農業研究機構
- 住所
- 東京都中央区銀座 1-22-11銀座大竹ビジデンス 2階
- 電話番号
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