「メセナアワード2024」受賞活動の発表
2024年の「メセナアワード」が発表され、企業や団体が実施した芸術文化振興活動の中から、注目の受賞活動6件が選ばれました。
このアワードは、企業が行うメセナ活動の優れた取り組みを顕彰し、地域における文化の発展に寄与することを目的としています。今回はメセナ大賞を受賞したのはカトーレック株式会社です。この企業は、歴史的建物や文化遺産を大切にしながら、四国村ミウゼアムのリニューアルを通じて地域の文化的理解を深め、新たな博物館の可能性を切り拓いています。
カトーレックの取り組み
カトーレックの「四国村ミウゼアムのリニューアル」プロジェクトでは、新設のエントランス棟「おやねさん」が特に話題となっています。うねるような特徴的な屋根は、地域の文化や自然環境を融合させたデザインが取り入れられており、訪問者に強い印象を与えます。
これにより、展示内容の充実や発信力の向上が図られており、地域住民にとっても文化へのアクセスが向上しています。これらの活動が認められ、メセナ大賞に輝きました。
優秀賞受賞活動
さらに、優秀賞には5つの活動が選ばれました。まず、大分県信用組合の「けんしん創立70周年記念第32回けんしん美術展」は、地域に密着した美術展であり、地域住民とアートとのつながりを深めることを目指しています。展覧会のすべての設営は、地元の職員によって行われるという手作り感あふれる取り組みも魅力です。
次に、花王株式会社の「花王国際こども環境絵画コンテスト」は、世界中の子どもたちが参加し、累計15万点以上の作品が寄せられました。このコンテストは、子どもたちの環境意識を高めることを目的としています。
また、公益財団法人鹿島美術財団が手掛けた「ボストン美術館 日本美術総合調査・図録・派遣研究者へのオーラルアーカイブ」は、日本の芸術を未来に伝えるプロジェクトで、国際的な協力のもと進められています。
公益財団法人クマ財団による「奨学金や助成金、ギャラリー運営を通じた若手クリエイターの育英支援事業」も注目される活動です。2024年に採択されたクリエイターには、新たな表現の場が与えられています。
最後に、公益財団法人ニッセイ文化振興財団の「ニッセイ名作シリーズ」は、子どもたちに舞台芸術を体験させ、豊かな心を育むことを目的としています。
受賞式と今後
受賞式は2024年11月26日に東京で開催される予定で、各受賞企業にはトロフィーと表彰状が贈られます。また、当日は関係者限定のセレモニーですが、YouTubeでのライブ配信も予定しています。
「メセナアワード」は日本の企業が社会に対してどのように関与し、文化を振興していくのかという姿勢を示す場として、今後も多くの注目を集めていくことでしょう。
メセナアワードについて
「メセナアワード」は、1991年に創設されて以来、全国から優れたメセナ活動を表彰してきました。今後も社会を豊かにするための取り組みが続いていくことを期待しています。
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