ミュシャの装飾パネルを香りで表現する新しい試み

アールヌーヴォーの巨匠であるアルフォンス・ミュシャが手掛けた最後の装飾パネルシリーズ「月と星」。この作品群は、神秘主義に影響を受けた1899年から1902年的な背景を持ち、月影の光を受けた女性たちの姿を描いています。その中で、作品に宿る植物たちが重要な役割を果たしており、各作品には異なる香りが込められています。注目されるのは、この大胆で美しいアートを香りとして変換する新たなフレグランス4種の登場です。

では、これらのフレグランスを見ていきましょう。

1. 宵の明星（Evening Star）

この香りは、黄昏時の切なさと夜への高揚感を表現しています。果実と甘く華やかな花々のミックスが、ベルガモット、ピーチ、イランイランのトップノートから始まり、その後カンパニュラ、ジャスミン、スミレへと変化します。最後は、バニラとムスクで柔らかく、甘美な幸福感をもたらします。この香りは、夕刻に訪れる何とも言えない切なさを感じさせてくれます。

2. 月（Moon）

「月」の香りは、月の満ち欠けを意識したパウダリーグリーンの香調を持ちます。グレープフルーツのフレッシュ感から始まり、ポピーの凛とした香りが続き、最終的には華やかなムスクが主役となります。これにより、しっとりとした情緒あふれる香りが、月に照らされた夜のドラマを引き立てます。

3. 北極星（Polar Star）

「北極星」の香りは、まさにその名の通り、方向性を示す星のような存在感を持っています。レモンやミントの明るさから始まり、温かみのあるティーノートが大地を優しく照らします。エーデルワイスの花が中心となり、心を躍動させる生命の息吹を感じさせてくれます。

4. 明けの明星（Morning Star）

「明けの明星」は、爽やかな果実から始まります。朝露が木々の葉にきらめくようなイメージが詰まっており、アップルやブラックカラントが心を弾ませます。ラストはサンダルウッドが柔らかく続き、温かな陽射しが包み込むような感覚を与えてくれます。

今回のフレグランスが特にユニークなのは、香りを通じて絵画の持つ神秘性が感じられることです。さまざまな香りの変化は、まるでミュシャの作品自体が生きているかのような感覚を与えます。また、これらのフレグランスは国際的な香りの祭典「サロンドパルファン 2024」にも出展され、未発表のコレクションとして注目されています。

特に、伊勢丹新宿店での先行発売は、香りの真髄を直接体験する絶好の機会です。コレクションの購入者には、特別にデザインされたポーチがプレゼントされるので、本コレクションに興味がある方はこの機会を逃さないでください。

「MUCHA」ブランドは、香りを通じてアートの世界に浸る素晴らしい体験を提供しています。香りがアートとしての感情を呼び覚まし、人生のさまざまな瞬間に彩りを与えてくれることでしょう。ぜひ、ミュシャの作品にインスパイアされた新しいフレグランスを試してみてください。