次世代のデータ分析を探求する『ThinkingData Salon』
近年、モバイルゲーム市場は成熟期を迎え、データ活用の重要性が高まりつつあります。そんななか、株式会社バンダイナムコネクサスの松浦氏をゲストに迎えた『ThinkingData Salon』が開催され、データ収集から意思決定の活用法まで、業界のトップランナーたちが集結しました。本イベントは、データ分析の重要性とその標準化の必要性を議論する場として位置づけられています。
急増する運営コストとデータ分析の変革
スマートフォンゲームの月平均運営コストは過去10年で約6.7倍に膨れ上がっており、これに伴いデータに基づかない意思決定が事業の継続を危うくしています。松浦氏が語る通り、優秀なエンジニアやアナリストの力技で補うだけでは持続可能ではなく、データを経営の判断材料に変えるための標準プロセスの確立が求められています。
データ分析とAI活用の現状
特別対談では、松浦氏とThinkingDataのデータアナリスト白石氏が、データ分析とAIの現状について意見を交わしました。膨大なデータを単に収集するだけでなく、それを活用して経営判断に結びつける方法について議論されました。
1. 溢れるデータの活用
データは経営判断の根拠に変換されるまでにタイムラグが生じ、その遅延がコストを無駄にしています。ログの設計から施策の実行まで、最短距離で結ぶ標準プロセスが不可欠であると強調されました。
2. ユーザーの熱狂を収益化
市場全体が縮小する中、ユーザーの平均課金額(ARPU)は過去最高を記録。しかし、収益を支えるコアユーザーが離れてしまう兆候をデータから即座に察知し、実績ではなく事実に基づく組織文化の重要性が議論されました。
3. 個人の知見を組織の資産に
「数字の定義を巡る議論で会議が終わっている」という指摘もありました。優秀なアナリストを集計作業から解放し、現場のプランナーが仮説検証を行う環境こそが、組織の機動力を引き上げる鍵となります。
インタラクティブワークショップ
イベントのハイライトはインタラクティブなワークショップです。参加者同士で“データ分析の壁”を突破しようという試みでは、現場で直面するつらい経験(アンチパターン)を共有し、得られたインサイトを基に議論が行われました。
ワークショップはユニークな形式で進行され、参加者は様々なカードを組み合わせて最も厄介な業務課題をシミュレーションしました。現場のリアルな課題が次々と生まれ、共有される中で、参加者たちの意識も高まりました。
アフターパーティと今後の展望
ワークショップ後には懇親会が開催され、軽食を囲みながら参加者同士が意見を交わし、また登壇者とも意見交換が行われました。今回得られたたくさんのリアルな業務課題は、後日公表予定の『ゲーム業界 データ分析の課題集&解決案』にまとめられ、多くの現場に役立つよう広く共有される予定です。
ThinkingDataの取り組みは、業界全体のデータリテラシー向上を目指しています。今回の課題集は、ゲーム運営の現場にとって必読の資料となるでしょう。公式サイトやSNSで最新情報をチェックすることをお勧めします。