クラロティとFirstQA Systemsが連携を発表
2024年9月16日、サイバーフィジカルシステム(CPS)のリーディング企業であるクラロティが、日本のFirstQA Systems株式会社と戦略的な提携を組むことを発表しました。このパートナーシップは、運用技術(OT)や産業用IoT(IIoT)を含む各分野におけるサイバーセキュリティソリューションの拡充を目指しています。
提携の背景と目的
クラロティは、OT環境でのサイバーセキュリティ脅威に対応するため、パートナーエコシステムへの投資を行い、相互に連携可能なソリューションを提供しています。この新たなGo-To-Market(GTM)および技術提携により、FirstQA Systemsはクラロティの製品を自社のサイバーセキュリティソリューションと統合し、「Claroty Centre of Excellence(CoE)」を設立することで、より多様なソリューションを顧客に提供できるようになります。
Claroty CoEの設立
FirstQA Systemsは、2024年8月にClaroty CoEを設立し、OTやIIoTにおけるサイバーセキュリティの課題に対する最適な対応策を提案します。このセンターでは、OTおよびIIoT専門のサイバーセキュリティアーキテクチャや課題解決に向けた具体的なソリューションが構築され、FirstQA Systemsとその脆弱性管理サービスチーム、ServiceNow CoEが連携して提供されます。
この取り組みによって、産業サイバーセキュリティとIT-OT融合セキュリティのソリューションが強化され、特に政府が計画している2025年度の重要インフラのサイバー攻撃防止対策にも寄与します。
企業間の協力による強化
FirstQA Systemsの最高執行責任者(COO)、アビジット・ワイデヤ氏は、クラロティとのコラボレーションによって、OTおよびIIoT資産の可視化や脅威検出に総合的に対応できるソリューションを提供することができると述べています。この協力により、クライアントは安全なアクセスとネットワーク保護を受けられると期待されています。
また、クラロティAPJ担当地域副社長のニック・ニンドラ氏も、OTおよびIIoT資産特有の要件に対する専門知識の強化や、リスク低減に向けた迅速な価値提供を言及しています。
FirstQA Systemsとクラロティの展望
FirstQA Systemsは、日本国内の重要インフラに対するサイバーセキュリティソリューションの展開を進めています。フォーチュン500企業や日経225企業に対する蓄積された知見を活かしつつ、ITとOTの融合を図った新たなサービスの提供が期待されています。
一方で、クラロティは産業全体の安全を確保するため、システムや環境の可視化、リスク管理といった多岐にわたるアプローチを展開していくことでしょう。
今后、これらの取り組みが、産業界のサイバーセキュリティ向上に大いに貢献することが期待されています。