鬼海弘雄写真展「PERSONA―坂東玉三郎」開催概要
2026年1月5日から3月31日まで、東京のフジフイルム スクエア 写真歴史博物館にて、写真展「PERSONA―坂東玉三郎」が開催されます。入館は無料で、鬼海弘雄が1976年に撮影した坂東玉三郎の貴重な未発表作品群が初披露される機会です。
展示の見どころ
本展の最大の特徴は、鬼海弘雄が35mmの一眼レフカメラと普段使わない望遠レンズを使用して撮影した、五代目坂東玉三郎の姿を捉えた作品が多く含まれる点です。全25点(予定)の作品の中には、モダンプリントやヴィンテージプリントが含まれており、観覧者は鬼海の独自の視点から見た玉三郎の表情を楽しむことができます。さらに、鬼海の恩師である哲学者・福田定良から贈られたカメラも特別に展示され、鬼海の写真家としてのスタートを象徴しています。
歴史的背景
鬼海弘雄は、1976年に若き坂東玉三郎を撮影する機会を得ました。この年は、玉三郎が西洋の古典劇や近代劇に挑戦し、更なる名声を得るための重要な時期でありました。その後40年近く、鬼海はこの作品を封印してきましたが、病床にある彼が再びこれらの作品を見直し、サインを施したことで本展が実現します。この展覧会は、ただの写真展ではなく、芸術作品としての深いヴィジョンを伝える重要な機会です。
本展の特別イベント
また、2026年1月18日には、ギャラリートークが行われる予定です。このトークでは、鬼海弘雄写真事務所の代表である鬼海たかこ氏が参加し、父である鬼海弘雄の思い出などを語ります。参加は無料で、事前予約は不要ですので、興味がある方はぜひ足を運んでみてください。
会場案内
開催地は、港区赤坂のフジフイルム スクエア 写真歴史博物館です。開館時間は10時から19時までで、最終日には16時まで入館が可能です。無料であることから、多くの方々に楽しんでもらえることを目的としています。
鬼海弘雄と坂東玉三郎
鬼海弘雄は1945年に生まれ、1973年から浅草で人々のポートレイトを撮影し続けてきました。彼の代表的なシリーズ『PERSONA』が知られるように、彼は独自のスタイルを確立してきました。一方、坂東玉三郎は、1957年に初舞台を踏み、名声を博した歌舞伎役者として多くの人に愛されています。彼の舞台での表現は多くの人々に感動を与え続けています。
鬼海の作品には、彼自身の人生や哲学が反映されており、写真がどのように「人」や「役割」を捉えるのかを考えさせられるものとなっています。本展では、2人のアーティストが創り出した美しい瞬間を見ることができる貴重な機会です。
ぜひ、フジフイルム スクエアでしか体験できない特別な写真展にお越しください。