口コミの信頼性を巡る意識調査
最近、インターネットでの商品選びやお店選びが当たり前になっています。そこで重要なのが、口コミ情報。しかし、近年ではその中に「ヤラセ」と呼ばれる改ざんや捏造が存在することが問題視されています。このたび、株式会社マイスタースタジオ(本社:大阪府大阪市)が実施した「ヤラセ口コミに関する意識調査」によって、私たちがどれだけ口コミの信頼性を疑っているのかが明らかになりました。
調査の概要
調査は、全国の男女518人を対象にインターネットで行われました。調査期間は2025年3月25日から29日までで、回答者の年齢層は10代から60代以上まで幅広く含まれています。その結果、口コミに対する疑念が非常に高いことが判明しました。
調査結果のハイライト
1.
ヤラセを疑う人の割合は95.7%
調査に参加した518人のうち、実に95.7%の人が「口コミをヤラセだと思ったことがある」と回答。これは、口コミを信頼することの難しさを物語っています。
2.
ヤラセだと思うポイントは「高評価の多さ」
口コミがヤラセだと感じる理由として最も多かったのは「高評価が多すぎる」、これが40%を占めています。「言葉が不自然」や「具体的な記述がない」という意見も次いで続きます。
3.
ヤラセ口コミの影響
多くの人が「ヤラセだと思ったら購入しない」と答えており、実際に評価の不自然さから信頼感が失われ、行動に影響を及ぼすことが示されました。具体的には、46.9%が「購入しない」と答え、他の口コミを調べる、情報収集を行う傾向があることがわかりました。
消費者が求める行動
調査結果は、企業やプラットフォームに対していくつかの求められる対策を示唆しています。以下は、消費者が求める主な対策です。
- - ヤラセ口コミの調査(26.1%):AIによる分析だけでなく、人間の専門家による確かな確認が必要とされています。
- - ヤラセへのペナルティ実施(22.0%):該当する口コミやアカウントに対して厳しい措置を講じることを望む声が上がっています。
- - 通報制度の確立(13.3%):ユーザーが口コミに対して通報できる仕組みが求められており、これにより利用者自身が口コミの質を保つ役割を期待されています。
口コミの透明性を高めるために
口コミが商品選びに与える影響は大きいだけに、信頼性の低下は企業への信頼感にもつながります。調査を通じて見えてきた消費者の声は、企業が誠実に口コミ管理に取り組むことの大切さを示しています。また、企業には、顧客から信頼される環境を構築するために、透明性のある情報提供が求められています。悪質な投稿を排除するだけでなく、適切に低評価の意見を受け止め、誠実に対応できる体制を整えることが重要です。
我々消費者としても、ヤラセに対する感度を高めることが、適切な商品の選択につながると言えそうです。これからも、口コミを利用する際には、冷静な目を持ってチェックすることが必要です。