レクシスネクシスが語る2025年法務トレンドと2026年予測
2023年11月26日、法務・コンプライアンス業務の変革を掲げるレクシスネクシス・ジャパン株式会社は、「2025年法務動向総括と2026年のコンプライアンス市場予測」をテーマにメディアラウンドテーブルを開催しました。このイベントは、企業法務における今後の課題に対する理解を深める絶好の機会となりました。
メディアラウンドテーブルの概要
当日のパネルには、プロアクト法律事務所の竹内 朗氏をはじめ、レクシスネクシス・ジャパンの代表取締役社長パスカル ロズィエ氏、コンテンツソリューション責任者の漆崎 貴之氏、営業責任者の渡辺 貴氏が登壇。参加者たちは、2025年の企業不祥事の背景を分析し、ESG(環境・社会・ガバナンス)、人的資本、AI統制といったテーマに基づいて、2026年の法務部門に求められる新たな役割について意見を交わしました。
AI時代の透明性と説明責任
冒頭、パスカル ロズィエ社長は、法令や判例、規制などの情報を提供するプラットフォームの重要性を強調。「私たちの使命は“ルール・オブ・ロー”の推進です。AI時代に求められる透明性と説明責任を兼ね備えた基盤を構築していくことが急務です」と述べ、最近発表された「トラストセンター」の目的について説明しました。この取り組みは、AIが進化する中で信頼性を確保するための重要なステップです。
2025年の企業不祥事を振り返る
トークセッションでは、竹内氏と漆崎氏が2025年の企業不祥事に関連する構造的なリスクについて議論しました。竹内氏は、「企業にはそれぞれの事情があるが、多くのケースでリスクの兆しが見えていながら、適切に対処できていなかった」と指摘しました。特に、不適切な会計処理や長期間気づかれなかった不正問題など、根本的なコミュニケーションの欠如が標的にされました。竹内氏は、「今年の事件を個別の事象として捉えるのではなく、組織内で何が起きていたのかを探ることが重要だ」と強調しました。
コンプライアンスの複雑化とその解決策
漆崎氏は、企業のコンプライアンス実務が複雑化している状況についても言及。法令改正に追いつくことすら難しいという声が多い中、レクシスネクシスは、法令一覧の整理や自治体情報の更新をサポートし、「現場のリスク管理を支える体制の整備が必要」と述べました。特に、現場とリスク管理部門の密接な連携が企業全体のリスクを減少させる鍵であると説明しました。
経営が求める透明なリスクマネジメント
竹内氏は、企業が現場からのリスク情報を吸収するためには、中間管理職や内部通報方法の整備が不可欠であることを強調しました。「経営者が現場の意見に耳を傾け、信頼が構築されることで、情報は自然と上がってくる」と指摘し、グローバル企業では現地訪問を通じて相互理解を深める取り組みが進んでいることを例に挙げました。
ASONE®が切り開く未来
最後に、渡辺氏が紹介した法務コンプライアンスソリューション「ASONE®」の重要性も見逃せません。これは企業の従業員が法令に基づいた行動をするための明確な指針を提供し、その実行を可能にします。法律対応を実行可能な形で整理整頓し、現場のニーズに即した情報提供を行うことで、企業のガバナンスがより強化されるのです。
結論
法務業界が直面する課題は多岐にわたりますが、レクシスネクシス・ジャパンが推進する透明性と説明責任を基盤としたテクノロジーの活用は、未来の法務部門に新たな可能性を提供します。ESGやAI活用が進む中で、企業法務の進化は不可避であり、今後もその動向に注目が集まるでしょう。