攻めの知財で日本の伝統工芸を未来へ
2025年12月10日、TAIMATSU株式会社の代表取締役、アレンが「令和7年度 東京都中小企業知的財産シンポジウム」に参加し、未来に向けた戦略を語りました。本シンポジウムは「攻めの経営と知財」というテーマで、企業がいかに知的財産を活用して持続可能な経済圏を築いていくかが議論されました。
伝統工芸の厳しい現状
アレンは講演の中で、日本の伝統工芸が現在直面している深刻な問題である生産額や従業員数の減少について触れました。このような状況において、TAIMATSUは日本の伝統工芸を「未来の知的財産」として位置づけ、その価値を守り、継承していくことに使命感を持っています。彼は、伝統工芸は単なる過去の遺産ではなく、未来に向けて新たな価値を生み出す可能性を秘めていると強調しました。
持続可能な経済圏の構築
アレンによると、TAIMATSUのビジョンは、伝統工芸の新しい価値を探求し、その魅力を多くの人々に伝えることです。また、少なくなっている職人を支えながら、日常生活に伝統文化を取り入れる方法を模索しています。特に、主力事業である「MUSASHI JAPAN」では、和包丁を中心に世界166カ国以上に展開し、17の実店舗や15万人の顧客データを基に、多言語でのサービス提供を行っています。
グローバルな展開と多文化チーム
TAIMATSUの取り組みは、ただ日本国内にとどまらず、国際的な舞台でも注目されています。42カ国から集まった142人の多文化チームが、企業のガバナンス体制を強化するために取り組んでいます。特に、多言語でのコミュニケーションやコンプライアンスの整備、リスク管理といった要素は、今後のビジネスの拡大に欠かせない要素となります。
攻めの経営と知財戦略
シンポジウムの中でアレンは、中小企業が取るべき戦略において「勝つ場所を決め、勝てない選択肢を捨てることが攻めの第一歩である」との見解を示しました。具体的には、海外市場のターゲットを欧米豪に絞るなど、実践してきた合理的な取捨選択について語りました。また、「商標はスピードを落とさないための攻めの知財であり、ブランドの核を固めることが事業拡大の土台になる」とも強調しました。
未来への展望
TAIMATSUは、日本の伝統工芸の価値を再定義し、持続的な成長を目指しています。今後も伝統文化を次の世代へ繋ぎ、国際社会においてその魅力を広めていくことが求められています。TAIMATSUの取り組みは、単にビジネスの成功を目指すだけでなく、日本の文化を世界に発信する一翼を担っています。国際的な展望を持ちながら、持続可能な未来を築くための挑戦は続いていくでしょう。