副業人気の理由、『生活費』以外にも隠れたニーズとは?
株式会社MS-Japanが行った「副業」に関する実態調査結果が発表され、現代における副業の実態が明らかになりました。この調査は、管理部門や士業に特化した転職サービス「MS Career」にて実施され、全国の関連人材240人からの回答をもとにしています。
副業の実態
調査によれば、現在の職場で副業が許可されている人は約37.1%と、まだまだ半数には満たない状況です。特に企業規模別に見ると、10人以下の小規模企業では64.5%が副業を認めているのに対し、100〜499人の企業では67.2%が副業を禁止しています。副業が根付くには企業文化の影響が強いと考えられます。
また、実際に副業をしている人は13.3%、過去に副業を経験した人も含めると全体の24.6%に留まりますが、副業の内容は多岐にわたり、アフィリエイトやネットショップの運営、YouTubeなどのオンラインビジネス、ライティングや翻訳、データ入力などが含まれます。
特に興味深いのは、40代の副業経験者の割合が29.5%と最も高かったことです。この年代は経済的な責任が増す時期であり、子供の学費や親の介護などを考慮すると、副業が必要だと感じる人が多いのもうなずけます。
副業を始めた理由
副業を開始する理由として最も多かったのは「生活費にあてるため」という回答で、全体の約40.4%にのぼる結果となりました。また、次いで「貯金や運用にあてるため」が36.8%、3位には「趣味や交際費にあてるため」が31.6%という結果が続きます。これは、ただの副収入という側面だけでなく、生活をより豊かにするための選択として副業が選ばれていることを示しています。
一方で、副業未経験者の71.2%は副業に対して「興味がある」との回答を示しました。しかし、実際に副業を行っていない理由として「勤務先で副業が認められていないため」が38.3%、次いで「副業をする時間が確保できないため」が35.1%と続き、多くの人が副業への関心を持ちながらも、実行に悩む状況が見受けられます。
副業の未来
最近では副業を推奨する企業も増加しており、従業員の生活の質を高める観点からも副業の重要性が認識されつつあります。特に経済的な理由だけでなく、自己成長や趣味の延長として副業を行う人が今後増えていくかもしれません。企業側も、副業を通じて新たなビジネスの機会を得たり、従業員のモチベーション向上につなげたりする可能性があり、より柔軟な働き方が期待されます。
MS-Japanの調査から見える副業の現状は、ただの収入向上だけではなく、生活の質や自己実現に向けた新たな選択肢であることが浮き彫りになりました。今後もさまざまな側面から副業についての関心が高まることでしょう。
詳しい調査結果は
こちらのリンクで確認できます。