コンピライアンス教育の実態調査から見える課題
株式会社リスキルが実施した「コンプライアンス教育に関する意識調査」の結果が、企業におけるコンプライアンス教育の実態を鮮明に浮き彫りにしました。全国の企業で人事を担当している413名を対象にしたこの調査は、教育の効果を実感できていない理由として「受講すること自体が目的になっている」という回答が62.8%に達し、主要な課題を示しています。
調査の結果概要
調査の要点として、次のことが明らかになりました:
- - 受講目的化の問題: 62.8%の担当者が、研修を受けること自体が目的になっていると感じていることから、実際の知識定着や意識向上に繋がっていない現状が伺えます。
- - 効果的な施策の乖離: 効果が出るとされている「頻繁な注意喚起やリマインド」が、企業の14.3%しか実施できていないという結果も出ています。理論と実践には大きなギャップがあることが分かりました。
これらの結果は、コンプライアンス教育が「やっていることに満足」しているだけではなく、結果を出すための積極的な努力が必要であることを示しています。
現在の教育手法
企業が最も多く取り組んでいる手法は「eラーニング(動画視聴やテスト)」で、33.9%の企業がこの方法を採用していると報告されています。次いで「定期的な注意喚起やリマインド」が14.3%、「実地での研修」が13.6%と続きます。しかし、何も実施していないと回答した企業も31.7%に達しており、意識の差が浮き彫りになりました。
教育の効果認識
調査では、教育の効果に肯定的な評価を示した企業は72.4%に達したものの、残り27.7%は現状に対して不満を感じているという状態です。ここからも、課題は選り分けられ、今後の企業における教育改善に向けた鍵となるでしょう。
有効と思われる施策
意識の定着に効果的と考えられる施策として最も多く挙げられたのが、「頻繁な注意喚起やリマインド」である36.8%でした。しかし、実際に実施している企業は14.3%のみで、認識と実施の間に大きな開きがあることが分かります。このことは、企業側が知識の定着を意識することの重要性を感じていながら、運用面での課題に直面していることを示しています。
企業の見解と今後の課題
リスキルの担当者は、コンプライアンス教育においては「実施することよりも、いかに定着させるかが重要」と述べています。教育を行うことで知識の土台を作りつつ、日常的なリマインドを組み合わせることで、その実効性を高めることができるとしています。特に「研修で学び、リマインドで定着させる」この2つの側面をしっかりと回すことが、今後のコンプライアンス意識の底上げに繋がるといえます。
まとめ
コンプライアンス教育に関する調査結果は、企業が直面している現実的な問題を明らかにしました。受講目的化を解消し、実効性を高めるための取り組みが、全企業に求められています。今後、企業はその課題にどう向き合うのか、そしてどのような施策を講じていくのかが注目されます。教育の質を高め、企業のガバナンスを強化するための革新が期待されます。