子どもたちが選ぶ「一番面白い本」
2025年の「ヨンデミー大賞」の結果が発表され、これはオンラインプログラム「ヨンデミー」を受講している子どもたち自身が、「今、一番面白い」と思う本を選ぶ読書アワードです。この取り組みを運営しているのは、東京都渋谷区に本社を置く株式会社Yondemyです。
ヨンデミー大賞2025概要
「ヨンデミー大賞」は、全国の子どもたちが参加し、自ら投票する形で選ばれるアワードです。子どもたちが「友達に教えたい」と思う一冊を直接選ぶことから、大人による推薦とは異なり、より純粋な意見が反映されています。評価される基準は、子どもたちの共感や熱量です。
アワードは二つの部門、エランデミー大賞とツタエテミー大賞で構成されています。
エランデミー大賞
これは受講生による投票を通じて人気の高い作品が候補に挙げられ、子どもたちが自分のヨンデミーレベルに合った部門から一番好きな本を選び投票する方式です。
ツタエテミー大賞
この部門では、候補作についての熱い感想を募り、子どもたちの感性が表現された言葉が公式POPとして書店に展示されます。これにより、他の子どもが本を手に取るきっかけとなる素材が提供されます。
ヨンデミーレベルに基づく選書
「ヨンデミー」では、子どもたちの年齢ではなく「読む力」に基づき選書しています。このアワードでも、難易度に応じた4つの部門で受賞作が決定されます。
- - ヨンデミーレベル24以下部門:絵本や挿絵付きの児童書
- - ヨンデミーレベル25〜34部門:挿絵を含む中程度の長さの物語
- - ヨンデミーレベル35〜44部門:複雑な展開や感情の豊かな物語
- - ヨンデミーレベル45以上部門:深いテーマや重厚な世界観の長編
未来屋書店とのコラボレーション
受賞作は2025年12月29日から全国38店舗の「未来屋書店」で特設棚として展示され、購入することができます。各本には子どもによる感想がPOPとして掲示され、彼らの視点からの推薦が大きな価値を持ちます。
店頭では「ヨンデミーレベル診断」のQRコードも設置され、子どもたちが自分の「読む力」を測定し、適した本を見つける手助けが行われます。
新しい読書体験の提供
株式会社Yondemyは、「日本中の子どもたちに豊かな読書体験を」提供することを目指しています。これまで大人による推薦中心の選書が主流でしたが、Yondemyでは、実際に本を楽しむ子どもたちの意見に基づいたデータを用いて、子どもたちが心から面白いと感じる本を選び出しています。このデータは出版業界でも高く評価され、今後の児童書制作にも影響を与えています。
「ヨンデミー大賞」は子どもたちの声を基に構築された新しい読書選びの手法であり、他の子どもたちにとっても新たな読書体験の始まりを意味します。読書を通じて得られる楽しさと成長を大切にし、Yondemyはさらに多くの子どもたちに「一生モノの読書習慣」を育む機会を提供していきます。
今後の展望
Yondemyは、書店・出版社と連携しながら成功を収めた「ヨンデミー大賞」を拡大し、デジタルとリアルの共存を基に、新しい読書の価値を引き出す取り組みを進めます。日本全体の子どもたちに向けた読書の楽しさを広め、将来の読書文化を形成していくことを目指しています。