子宮筋腫治療の新たな選択肢、UAE(子宮動脈塞栓術)
子宮筋腫は、多くの女性が抱える婦人科の病気の一つです。日本インターベンショナルラジオロジー学会(日本IVR学会)では、子宮筋腫を切らずに治療する方法として、UAE(子宮動脈塞栓術)の情報提供を強化しています。特に、一般の方々向けにリーフレットや動画が公開されています。
UAEとは?
UAE(Uterine Artery Embolization)は、子宮筋腫に対する新しい治療法です。従来の治療法の中には、子宮そのものを取り除く子宮摘出術や、筋腫だけを取り除く筋腫核出術がありましたが、UAEは「切らない手術」として注目を集めています。
この治療法は、足の付け根の動脈に細いカテーテルを挿入し、子宮まで進めることで実施されます。カテーテルを通じて、小さな粒で筋腫内の血管を塞ぎ、腫瘍を縮小させるのです。これにより、月経過多や貧血、腹部の張りといった自覚症状を軽減します。
特徴と利点
UAEはいくつかの特長があります。まず、従来の手術と比べて身体への負担が小さく、局所麻酔で行えるため、対処後の社会復帰も早いのが魅力です。また、子宮を残すことができ、健康保険も適用されます。これらの理由から、多くの女性たちにとって新たな希望となるのです。
情報提供の取り組み
日本IVR学会は、より多くの人にこの治療法を理解してもらうため、リーフレットを学会のウェブサイトからダウンロード可能にしています。リーフレットにはUAEの詳細が分かりやすく説明されており、一般の方が理解しやすい内容となっています。さらに、UAEの治療方法や経過についての動画もYouTubeチャンネルで公開されているので、視覚的に学ぶこともできます。
特にYouTubeの「日本IVR学会広報渉外委員会」チャンネルでは、様々な関連情報が配信されていて、過去の動画も見ることができます。
治療の注意点
UAEには注意が必要です。特に妊娠を希望される女性や、筋腫が非常に大きい方、悪性腫瘍が疑われる場合などには適応とはならないこともあります。また、術後には感染や卵巣機能不全などの合併症が報告されているため、医師との綿密な相談が求められます。
最後に
日本IVR学会は、UAEをはじめとした様々な疾患に関する情報を今後も提供していく予定です。女性たちが自らの健康を見つめ直し、新たな選択肢を考える手助けができるよう、活動を続けていきます。ぜひ、リーフレットや動画をお役立てください。