育児休業とキャリア
2025-10-07 10:28:39

育児休業経験のない正社員調査から考えるキャリア形成の不安とは

調査概要



株式会社ジェイックは、育児休業取得経験がない20代から30代の正社員193名を対象に「育児休業とキャリア形成」に関するアンケート調査を実施しました。調査は2025年5月13日から9月9日まで行われ、育児休業とキャリア形成の間に存在する不安や、企業からのサポートについての意見をまとめています。

育児休業に関する不安



調査の結果、育児休業を取得した場合にキャリア形成についてどのような不安があるかを尋ねたところ、最も多かった回答が「復帰後、職場の変化についていけるか」と「復帰後、家庭と両立して成果を出せるか」で、それぞれ53.4%となりました。これは、多くの人が育児休業を取得することで職場環境が変化し、それに追いつけない可能性を懸念していることを意味しています。

他にも「キャリアが中断するかもしれないという不安」が35.8%、「復帰後、新たに就いた仕事についていけるか」が34.2%と続き、育児と仕事の両立に関する不安が根深いことが分かりました。興味深いのは、調査結果に男女差があった点です。特に女性が「家庭と両立して成果を出せるか」という項目について40.0ポイントも高く、不安を感じていることが浮き彫りになっています。一方で、男性は「不安を感じない」との回答が上回りました。

子どもを持つ意欲への影響



さらに興味深いのは、育児休業取得に関する不安が「子どもを持ちたい」という意欲に与える影響です。調査によると、6割以上の回答者が、「育休の取得で想定されるキャリアに対する不安が、子どもを持ちたいという気持ちに影響する」と考えていることが分かりました。具体的には、「大きく影響すると思う」が23.3%、「やや影響すると思う」が40.4%で、合計すると約6割に達します。これは、育児とキャリアの連携が、将来的な家族計画に直結することを示唆しています。

企業に求められるサポート



次に、育休中に企業からどのようなサポートがあればキャリア形成への不安が軽減されるかを聞いたところ、「復帰後の働き方に関する情報提供(時短勤務など)」が67.4%と最も多く、続いて「復帰後の業務やキャリアに関する情報提供」が51.8%でした。これらの結果から、企業が情報提供を行うことで、育児とキャリアの両立に対する不安の軽減に寄与できることが明らかになりました。

また、「上司・同僚向けの育児休業への理解促進研修」や「復帰に向けた定期的なキャリア面談」が高い割合で支持されていることから、企業文化や職場環境を整えることが求められています。

今後の課題と展望



株式会社ジェイックの取締役である近藤は、少子化が進む中で育児休業に対する不安の解消が重要だと述べています。特に女性の育休に対する不安が大きいことから、育休の捉え方を変える必要があると指摘しました。育休を「キャリアの中断」ではなく、「成長の機会」と捉え、継続的なサポートを提供することが企業の競争力向上にもつながるとしています。

近藤は、育休中の情報提供や理解促進研修の重要性を強調し、仕事と家庭を両立することができる環境を創出することで、社員のキャリア意欲を向上させるための施策を企業が積極的に実施していく必要があると語っています。今後、子どもを持つことへの不安を少しでも和らげるための具体的な取り組みが期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社ジェイック
住所
東京都千代田区神田神保町1-101神保町101ビル7F(受付6F)
電話番号
03-5282-7600

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