株式会社いい生活が賃貸管理業務を革新
株式会社いい生活(東京・港区)は、2024年11月に「いい生活賃貸管理クラウド」に「サブリース預り金送金機能」を追加したことを発表しました。この新機能は、不動産管理会社が転借人から預かる共益費などを自動的に不動産オーナーに送金できるシステムとして位置づけられています。多様なマスターリース契約に対応したこの機能は、サブリース事業者とオーナー間の取引を円滑化し、同時に法令遵守を促進することを目的としています。
サブリース送金機能の価値
「サブリース預り金送金機能」の導入により、サブリース事業者は以下の2つの大きな利点を享受できます。
1.
送金プロセスの自動化: 不動産オーナーへの送金が自動化され、時間と手間を省きます。
2.
契約の柔軟性: 不動産オーナーとサブリース事業者間で締結される多様な契約形態にもフィットする設計です。
このような背景には、2018年の「かぼちゃの馬車」問題が影を落としています。この問題を契機にサブリース事業に関する法制度が整備され、2020年には「サブリース事業適正化ガイドライン」と合わせた新たな法律が施行されました。これに伴い、不動産オーナー、サブリース事業者、転借人の三者が適正な取り扱いを求められています。今後も法整備が進む中、業務の透明化がますます重要視されるでしょう。
送金機能の実装概要
新たに追加された「サブリース預り金送金機能」は、賃貸管理に特化したクラウドサービス「いい生活賃貸管理クラウド」に組み込まれています。物件の管理から賃貸契約、入出金の管理まで、一元的に業務を統合管理できる利点があります。これにより、従来はエクセルや紙ベースで行われていた業務をクラウド上で完結可能です。
「サブリース預り金送金機能」は、共益費や変動費など転借人に請求した金額を自動的に不動産オーナーへ送金できるもので、これまで手動で入力・確認していた作業が大幅に削減されることが期待されています。今では、送金プロセスが「預り金送金」フラグを立てるだけで済むようになります。
今後の展望
この機能の導入により、不動産管理会社の業務効率が大幅に向上し、オーナーへの支払い業務が自動化されます。また、サブリース事業の明確な管理も可能になるため、法令順守が促進されることが期待されます。テクノロジーを駆使したこの業務の効率化により、業界全体がより透明で信頼性のあるものへと進化すると考えられます。
株式会社いい生活は、「テクノロジーと心で、たくさんのいい生活を」の理念の下、不動産業務に特化したクラウドサービスを展開し、日本全国での顧客のニーズに応えるべく努力しています。今後も持続可能で心地よい生活スタイルを提供する社会の仕組みを構築することを目指しています。
企業情報
株式会社いい生活は、2000年に設立され、東京都港区南麻布に本社を構えています。新機能導入の背景には、不動産市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するという明確なビジョンがあります。データの透明性を高め、全ての関係者にとって有意義な成果を創出する手法として、クラウド技術を駆使しています。