香川県の水産試験場において、イイダコの稚ダコが孵化し、四国水族館での初めての展示が発表されました。展示は2025年7月9日から始まります。この取り組みは、香川県の食文化の一部であるイイダコの保護と資源再生を促進するために行われています。
イイダコは体長5~20センチほどの小型のタコで、その独特な姿と美味しさから、香川県では親しまれています。ところが、2002年には約200トンだった漁獲量が、近年ではわずか2トンにまで減少しています。この深刻な状況を受けて、香川県水産試験場では、イイダコの産卵床放流技術や、種苗生産技術の研究が進められています。また、2024年には世界で初めてイイダコの完全養殖に成功し、その成果は今後の資源回復に期待が持たれています。
展示されるイイダコは、天然の親ダコが産んだ卵から孵化したもので、四国水族館の本館棟1階の瀬戸内ゾーンで閲覧可能です。最新の飼育技術を駆使して作られた稚ダコたちは、地域の漁協と協力して海に戻され、資源の回復を目指す取り組みの一環でもあります。日本国内でも貴重なこのイイダコの展示を通じて、地域の保護活動やイイダコの生態について多くの人々に知識を深めてもらうことが期待されています。
四国水族館では、約400種の生き物が展示されており、「四国水景」をテーマに、地域の文化や自然環境も表現されています。訪れる人々は四国の豊かな自然に新たな視点を得ることができ、また四国を訪れたくなるような魅力を感じるでしょう。
この機会に、イイダコの展示を見学しながら、資源保護について考えてみてはいかがでしょうか。展示観覧は生き物の状況によって変更される場合があるため、事前に情報を確認することもおすすめです。
【詳細情報】
- - 開始日:2025年7月9日(水)
- - 場所:四国水族館 本館棠1階 瀬戸内ゾーン
四国水族館の営業時間は通常9:00から18:00までで、最終入館は17:30までとされています。入館料は、成人(高校生以上)2,600円、小中学生1,400円、3歳以上の幼児は700円、3歳未満は無料です。夏季には夜間延長営業も行っており、ぜひ訪れてみてください。
四国水族館へのアクセスは、JR宇多津駅から徒歩で約12分、または坂出I.Cから車で約10分と便利です。興味がある方は、ぜひ公式ウェブサイトを訪れて最新情報をチェックしてください。