西松建設がクラウド録画技術で現場力を高める新たな取り組み
西松建設株式会社が新たに導入したのは、セーフィー株式会社が提供するクラウド録画カメラ「Safie Pocket2 Plus」と、株式会社BONXの音声コミュニケーションツール「BONX WORK」です。この二つの技術を駆使して、現場の遠隔施工管理の高度化を実現します。特に北日本支社の岩切出張所での取り組みが注目されています。
導入の背景
2024年4月より、時間外労働の上限規制が施行されることが決定しています。この新たな規制は、建設業界などの業務の効率化を迫るものとなり、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が強く求められています。また、2040年までに生産労働人口が減少すると予測され、建設業界は約22%もの労働力不足を抱えるとされています。
その中で、西松建設は「西松DXビジョンver.2.0」を策定し、施工管理の業務効率化を図るために各種のデジタルツールを導入しています。これにより知的集約型業務への移行を進めています。
導入の概要
セーフィー社は、クラウド録画カメラを活用した遠隔現場管理のソリューションを提供しており、これにより建設現場での作業進捗は大幅に改善されることが期待されています。特に「Safie Pocket2 Plus」は、軽量で持ち運びやすく、LTE通信によりいつでもどこでも映像を確認することが可能です。
また、BONX社が開発した「BONX WORK」は、音声コミュニケーションツールであり、作業員同士の円滑なコミュニケーションを実現します。この結果、現場監督の移動時間を削減し、作業の進捗を加速させることが可能になりました。
進捗管理
新システムでは、現場監督がリアルタイムで工程の進捗を確認できます。作業員同士のコミュニケーションもスムーズになり、作業の連携も円滑になります。
安全管理
現場での危険行為が見られた際には、事務所から即座に指示を出せる体制が整いました。これにより、安全対策も強化されています。
移動・待ち時間の削減
従来のように重機から降りないと作業員と会話できなかったのが、直接耳元で会話できるようになり、待機時間がほとんどなくなったことも大きな進展です。
これらの取り組みは、元請会社や下請け会社問わず、誰もがその効果を実感しやすいものとなっています。その結果として、時間削減が実現でき、業務効率の向上にも寄与しています。
企業の声
西松建設の現場責任者である小穴氏は、今回の導入によって生産性が向上し、コミュニケーションの改善が見られたとコメントしています。特に、問題や疑問点が発生してもリアルタイムで対応できることが、現場の職人たちにも好評だということです。
まとめ
これからの建設業界におけるデジタルトランスフォーメーションは、セーフィーとBONXの協力によって新たなステージへと進んでいます。画期的なクラウド録画技術と音声コミュニケーション技術の統合により、現場の効率化と安全管理が飛躍的に向上することが期待されており、今後のさらなる発展が楽しみです。これらの技術革新は、日本の建設業界における未来を担う重要な要素となっていくでしょう。