スーパーホテルと秋田大学の共同研究、温泉の睡眠効果を解明へ

スーパーホテルと秋田大学、そして株式会社ブレインスリープがタッグを組んで進める新たなプロジェクトが始動しました。今回の共同研究では、ホテル内の天然温泉が睡眠にどのような影響を与えるかを科学的に検証することを目指しています。

この取り組みは、宿泊客が快適な睡眠を求められる中、特に温泉がその質を向上させる可能性に着目しています。スーパーホテルが持つ「ぐっすり眠る」ための理念を基盤に、健康と快眠をテーマにした様々な施策を展開してきた物語があります。この研究が進むことで、天然温泉の健康効果が明らかになることが期待されており、さらなるサービス向上にも繋がるでしょう。

プロジェクトの背景

スーパーホテルは、宿泊の大半が睡眠で構成されていることに着目し、「ぐっすり研究所」を設立しました。この研究所では、睡眠に関する多角的な研究が進められ、天然温泉の導入がその一環として位置づけられています。これまでに、塩化物泉や人工炭酸泉が睡眠を促進することは確認されていましたが、単純温泉の効果に関する研究は行われていませんでした。今後、このプロジェクトの成果として、天然温泉の睡眠への影響が実証されれば、睡眠の質向上や新たな課題解決のためのアプローチとなるでしょう。

研究の進め方

本研究では、18名の健康な男女を対象にして、スーパーホテル内の天然温泉、水道水を使った部屋風呂、朝のシャワー浴の3種類の条件で比較実験が行われます。具体的には、各条件で3日間ずつ宿泊し、睡眠の質を測定します。測定には脳波計、活動量計、体内深部温度計が用いられ、さらに主観的な睡眠感についてもアンケートを使って評価されます。
このクロスオーバー試験によって、参加者はそれぞれの条件下での睡眠の変化を体験します。就寝の90分前から起床後にかけての体温測定と、就寝前からの睡眠計測を徹底的に行い、データを分析します。これにより、どの入浴方法が最も睡眠の質に寄与するかが明らかになります。

最後に

今回のプロジェクトは、科学的根拠に基づいた温泉の健康効果を解明し、宿泊業界における新たな価値を創出することが期待されています。スーパーホテル、秋田大学、ブレインスリープの３者が協力し、今後どのような成果をもたらすのか、多くの人々が注目しています。健康的な睡眠を促進するための新たなアプローチとして、天然温泉の存在が浮かび上がってくるかもしれません。