NFT市場の不正取引対策に新展開！経済産業省委託事業の報告書が公開

経済産業省は、NFTマーケットプレイスにおける正規版コンテンツ流通促進に向けた調査事業の報告書を公開しました。この事業は、IP FORWARD株式会社と株式会社JPNFTが経済産業省より委託を受け、2023年7月に完了。日本のコンテンツ業界におけるNFTの不正利用や著作権侵害問題の深刻化を受け、正規版NFTの流通促進と、安全なNFT市場の構築を目指した取り組みが注目を集めています。

調査事業の目的と内容

本調査事業の目的は、NFT市場の現状把握、特に無許諾NFT（海賊版NFT）の実態解明です。その上で、正規版NFTの認証方法や流通促進のための具体的な方策を提示することが大きな目標でした。

調査では、NFT市場の現状分析、本人確認制度（KYC）や既存マーケットプレイスの認証フローの調査、そして知的財産権登録制度の分析など多角的なアプローチが実施されました。さらに、株式会社JPNFTが運営するプラットフォーム「jpnft」を用いた実証実験も行われ、具体的な対策の効果検証に繋げられています。

「jpnft」プラットフォームの役割

「jpnft」は、日本のコンテンツIPのNFTに関する公式情報を掲載することで、正規版NFTと無許諾NFTを明確に区別することを目指したプラットフォームです。権利者から発行された正規版NFTのみを掲載することで、消費者は安心してNFTを購入でき、クリエイターは正当な利益を得られるエコシステムの構築に貢献しています。このプラットフォームは、経済産業省の支援を受けて開発され、今回の調査事業でも重要な役割を果たしました。

報告書の主要な成果と今後の展望

報告書では、NFT市場における課題と、それに対する具体的な対策案が提示されています。特に、正規版NFTの認証方法や、無許諾NFTへの対策、そして安心安全なNFTマーケットプレイスの構築に向けたロードマップが詳細に記されています。

IP FORWARD株式会社と株式会社JPNFTは、今後も「jpnft」を活用し、正規版コンテンツの流通促進に尽力していくと表明しています。日本のコンテンツIPの保護と、クリエイターへの正当な利益還元を目指し、安心安全なNFT市場の構築に向けた取り組みは、今後ますます重要性を増していくでしょう。

関係各社の取り組み

IP FORWARD株式会社は、知的財産の保護と活用を支援するコンサルティング会社です。国際的な視点と専門的な知識を活かし、日本のコンテンツ業界のNFT活用をサポートしています。

株式会社JPNFTは、「jpnft」プラットフォームの運営を通じて、NFT市場における透明性と信頼性を高めることに貢献しています。正規版NFTの認証、無許諾NFTの監視、そして権利者と購入者をつなぐマッチングサービスなどを提供しています。