八戸市の海の幸が魅了する新しい食文化と朝市の賑わい

北三陸・八戸市で味わう新たな海の幸

青森県南部に位置する八戸市は、豊かな海の恵みに恵まれた港町です。近年、この地域の食文化が注目を集めており、新鮮な海の幸を求める観光客で賑わっています。特に名産品である「ウニ」や贅沢な料理は、多くの人々の心を掴んでいます。

地元料理が誇る「いちご煮」

八戸の名物料理『いちご煮』は、ウニを使用したスープ料理です。この料理は、かつて漁師たちが浜辺で新鮮なウニを海水で煮込んで食べていたことが起源とされています。大正時代に、地元の老舗料亭がこのスタイルを引き継ぎ、より洗練された形で提供しています。昆布だしに少々の醤油が加わり、ウニの甘さを引き立てるシンプルな美味しさが特徴です。その名の通り、飲み物の中に浮かぶウニの姿は、霧の中に浮かぶ木いちごを想起させます。

八戸独特の「焼きカゼ」

もうひとつの八戸ならではの料理が『焼きカゼ』です。「カゼ」は三陸地方の方言でウニを指し、アワビの貝殻にたっぷりと詰めたウニを蒸し焼きにする贅沢な料理です。腑に落ちる甘さとしっとりとした食感が醸し出され、焼き上げられたウニは絶品。八戸市営魚菜小売市場にあるウニ専門店では、地元の高齢女性が実演し、その様子は八戸の港町を感じさせます。

贅沢な『磯ラーメン』と『いちご煮丼』

八戸の旬の魚介を使用した『磯ラーメン』もおすすめです。あっさりとした塩味のスープにウニ、海老、ホタテ、海藻などが豪華に盛り付けられ、食欲をそそります。また、『いちご煮丼』は、いちご煮を卵とじにした贅沢な丼物で、ウニとアワビのコラボが楽しめます。見た目は親子丼のようですが、一口食べればその違いがわかります。

賑やかな八戸の朝市

八戸の食文化を体験するなら、朝市と横丁は外せません。特に『八戸館鼻岸壁朝市』は、毎週日曜日に開催され、地域住民や観光客で賑わいます。約800メートルの通りには350もの露店が並び、新鮮な海産物だけでなく、地元の農産物や特産品、さらには飲食店やコーヒーショップまで多彩な店舗が立ち並んでいます。夏場には約2万人が訪れ、その活気は圧巻です。